until (~まで) は、過去完了形と使えるのか?? 受験生が知らない、完了形のひっかけ

中高生の英作文を見ていると、「危うく採点ミスをしてしまう」タイミングがあります。特に、英語ができる生徒ほど、微妙~な英作文を書きますので、こちらも、うっかり「これって正しい英文かな?」「間違いではない気がする・・」という状態になることもあります…

例えば、中学生がふつ~に書くこんな文。

×He had studied English until it got dark.  (彼は暗くなるまで英語を勉強した)→〇He studied English until it got dark. なぜ!?

完了形はある地点まで、行為が続いているときに使う表現ですね。

詳しくは・・

現在完了形と過去形の違いがわかる、たった一つの考え方

今日は「現在完了形」です。 さて、中学1年生で初めて英語を習う子ども達は、簡単な挨拶や、be動詞(I am~)のような簡単な英語からスタートするので、わりと点数がとりやすく、英語って簡単だよね!ってい ...

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暗くなるまで(過去の基準点)まで、ずっと継続して英語を勉強していたのだから、過去完了形でOKでしょう・・と一瞬思いますよね。

けれど、完了形は「基準となる点」でなければだめなのです。けれど、untilは「~までずっと」という時間的に幅のある副詞なんです。よって、「基準」とはならず、過去完了形とは合わない…なので、単純に過去形にしなければならないのです。こういうの、油断すると正答にしてしまいそうになります・・

ただし、「経験」で使われる場合、untilも過去完了と使えます。 I have never been abroad until I become 20. 20歳まで海外に行ったことがなかった

英語のこういうところが難しいですね~

when があっても、過去完了が使えない!?

ポイント

×I had lived in USA for 2 years when I was a junior high school student. (私は中学時代、2年間アメリカにいた) → 〇 I lived in USA for 2 years when I was a junior high school student. (私は中学時代、2年間アメリカにいた) 

なぜ、最初の文章は×なのでしょうか!?

これも同じ理屈です。完了形は、基準となる「点」が必要なのです。例文だと、「中学時代」という記述がありますので、中学3年間の、どの2年間!?というように、基準点が決まらない・・・よって、普通の過去形になるわけです。例えば、祖父が亡くなった時(when my grandpa died)、のような節であれば、基準の点が決まります。I had lived in USA for 2 years when my grandpa died. 

ホント、時制は日本人を悩ませますね・・・

 




  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

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