英語の多義語を攻略! A-D までの単語集

今回は、受験の和訳や読解で良く狙われる「多義語」について、書いていきます。 良く入試で出てくる多義語を紹介します。

多義語とは何か

practiceという単語は、「練習する」という意味で中1で習ったと思います。

It is my practice to get up at 7 a.m.
こんな文があったら、「7時に起きて練習します」・・朝練の話?と思ってしまうかもしれませんね。

けど、practice には「慣習」という意味もあります

なので、「朝7時に起きるのが私の習慣です。」という意味になります。

このように、一つの単語にいろんな意味がある単語を、「多義語」といいます。

この多義語の厄介なところは、「練習する」「慣習」のように、一見全く違い意味に見えるとこなのです。 ちなみに、practiceには「開業」という意味まであるんです。

多義語の覚え方

では、practiceは、「練習、慣習、開業」と暗記すればいいのですか?

というと、必ずしもそうとも言えません。

なぜなら、単語には、「コア」となる意味があるためです。

practice であれば、コアになる意味は、「繰り返し」行うという意味になります。

そうなると、練習も「繰り返し」やることですし、慣習も「繰り返し」行うから慣習になりますよね。開業も、これから繰り返し仕事をしていく、的なイメージでしょう。

このような「コアイメージ」を理解すると、多義語を覚えるのに役立ちます。

多義語集

それでは、ほかにどのような多義語があるのでしょうか。

Aから始まる多義語

accounts

account は

①収支計算書 ②理由 ③考慮 ④重要性 ⑤預金口座 ⑥説明する ⑦原因となる ⑧割合を占める

コアになるイメージ、つかめるでしょうか?すべて、「計算してまとめる、整理する」という共通点があります。

計算書や預金は計算して整理しますし、説明や理由、割合だって、まとめて、整理することで可能になりますね。

attend 

①出席する ②世話をする ③伴う ④関心[注意]を向ける ⑤注意する、気を付ける ⑤看護する ⑥仕える

こちらはどうでしょうか。「心に寄り添って、一緒にいてあげる」というイメージがあります。

art

①芸術 ②美術 ③人交 ④技術 ⑤人文科学

アート、と日本語になっているので、技術?などと言われるとびっくりしますが、「人の手が加わっている」というコアでい覚えると覚えやすいですね。

Bから始まる多義語

bear

①重荷を負う ②責任を持つ ③産む ④耐える ⑤抱く ⑥熊

ベアーといえば熊ですが、いろいろな意味があります。共通するコアイメージは、「重荷を持つ」。まさに、産む苦しみ、のようなイメージです。熊さんも重い・・

Cから始まる多義語

claim

①自分のものだと思う ②主張する  ③要求する ④獲得する ⑤(命を)奪う ⑥請求する

こちらのコアは・・自分のものと主張する!そこから進んで、奪う、というイメージに広がります。

くれぐれも、日本語の「クレームを入れる」という意味はありません!日本語的な「クレームを入れる」と言いたいときは、make a complaint を使いますのでご注意を。

content 

 

①内容 ②目次 ③満足している ④満足させる

本などで、「コンテンツ」と言ったりしますね。目次、という意味もありますが、満足という意味があります。

なぜかというと、「内容が結構ある」というコアイメージがあるからです。内容があるから、満足する、という事ですね。

気を付けたいのは、内容が「十分」ではありません。そこそこある、という意味です。完全に満足する場合は、satisfied を使います。

contentは、少し控えめな「満足」です。だから、「そこそこ」の満足であることをお忘れなく。

current 

①現在の ②流通している ③流行の ④流れ ⑤電流 ⑥(流れている)水 空気 ⑦(一般的)動向

こちらのコアは、「流れ」です。current Englishは、時事英語という意味ですが、現在流れている英語、という考えで覚えてみましょう。

capital

①資本 ②首都 ③大文字 ④主要な ⑤死刑

こちらは、「頭、先頭、一番」のようなイメージで覚えてください。死刑は?というと、極刑、つまり、一番重い刑ですね。

custom 

①慣習 ②税関 ③常連客 ひいき客 ④関税

有名な多義語ですね。この単語は、「ある一方向に動いている、流れている」イメージがあります。

慣習は、みんなが同じ方向に流れて作られます。常連客も、毎日お店に流れてくる流れです。税関だったら、外国に行くときに、税関に人が流れていく、輸入や輸出した貨物が税関に流れていくイメージで覚えましょう。

command 

①命令 ②(場所などを)支配する、統治する  ③(言葉や金などを)自由に操る、意のままにする 

④(尊敬・関心・信頼・同情・高評価などを)当然のこととして受ける ⑤(位置が場所を)見渡す、見晴らす

こちらのイメージは、「掌握する(手中におさめている)」です。命令、統治は、まさに対象を手中に収めていますよね。言語を手中に収めるから使いこなせますし、絶景を掌握することで、見渡すことができます。

company

①同席 ②仲間 ③来客 ④会社 組織 

この単語は語源を知ると覚えやすくなります。comはラテン語の「一緒に」という意味、panは、ラテン語で「パン」を意味します。私たちが食べる「パン」の名前は、ラテン語由来だったのでしょうか・・

com と panで、「パンを一緒に食べる仲間」という意味になります。 日本語で言うと、「同じ釜の飯を食う」といった意味になりますね。

同じご飯を食べる仲間・・同席、仲間、来客、会社・・とつながるかと思います。

credit

①信用 ②信念、確信 ③評判、名声、信望 ④響力、威光 ⑤信用取引、クレジット ⑥(大学の)単位 ⑦貸方 ⑧クレジット(映画の) ⑨AにBの功績を認める

こちらも、語源はラテン語のcrēdōから来ていて、意味は「信じる」という意味になります。そこから、「功績に基づいた信用」というコアイメージになります。

クレジットカードは、まさに信用があるから後払いができるわけです。映画の最後に流れるクレジットも、「功労者たち」ですよね。

Dから始まる多義語

drive

①Aを~に駆り立てる ②運転する ③走らせる ④車で運ぶ ⑤動かす

こちらの単語は、ドライブする、という意味はみんな知っていますが、駆り立てる、という意味もあります。

コアイメージは、「対象を動かす」人でも、車でも、「動かす」のは同じですね。

dismiss

①解雇する ②捨てる ③解散させる ④却下する

この単語も、訳を見れば共通点が見えてきますね。

コアイメージは「切り捨てる」です。

deliver

①を配達する ②(演説を)行う ③〈打撃・攻撃などを〉加える; 〈ボールを〉投げる ④分娩させる

deliver の語源は「~から(de-)解放する(libero)、放つ」です。コアイメージは、中から外に出して自由にする、というイメージをもつと覚えやすいですね。

discharge

①解き放つ②解任する③放出する④果す⑤荷を降ろす

荷物を積む(carrico)の反対(dis-)、荷物を下ろす」がこの単語のコアになります。

そこから、荷物を解く、と広げて覚えると覚えやすいです。

domestic

①家庭の、家事の ②所帯じみた ③飼い慣らされた ④国内の、自国の、国内産の

ラテン語 のdomus(家;故郷)+-ticus(~の)⇒ dem-(建設する)が語源です。

domesticは、「家庭の;国家の」がコアの語源イメージになります。domain(領地)と同じ語源をです。

degree

①程度、度合い②(温度計・経度・緯度などの)度 ③学位、称号、級 ③親等 ④(犯罪の)等級

degreeは古期フランス語 degre(程度)⇒ ラテン語 degradus(階段の段)が語源です。

よって、コアイメージは「度合い」「階段の段」

 graduate(卒業する)も同じ語源です。学位も、温度も、「度合い」ですよね。

EFGHへと続きます。




  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

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