副詞編 その3 従属接続詞

副詞編3回目です。1回目の前置詞+名詞2回目の不定詞は、両方とも「句」(主語、動詞の形がない、たんなる語句)の副詞でした。副詞全体図はこちら

今回の3回目からは、主語と述語(SV)の形になった「」に入ります。最初は「従属接続詞」です。…こんな名前は真っ先に忘れてください。

副詞の基本は①SVCなどの文の要素に含まれない ②追加情報なので、なくても意味が成り立つ これは基本なので忘れずに行きましょう。    

従属接続詞とは

まず例文を見ましょう。

I was absent from school because I had a cold. 私は風邪をひいたので、学校を休みました。

この例文の副詞節は、because I had a cold の部分です。ここで不定詞の副詞用法を思い出していただきたいのですが、不定詞の副詞用法も「足りない情報のつけたし」でしたよね。

今回も同じです。この例文の言いたい部分(主節と言います)は I was absent from school (学校を休んだ。)の部分です。SVCの完全な文であることを確認してください。

「学校を休んだんだ~」って言われたら、「なんで??」ってなりますよね。その「付けたしの情報」が because I had a cold (風邪ひいたから) の部分ですね。主節の追加情報、つまり主節に従属しているだけなので、「従属節」、なんて呼ばれます。

副詞「節」なので、I (S) had (V) a cold 主語、動詞の形になっています。「文と文をつなぐ連結器」とも考えることができます。

あくまで、主節の内容が一番言いたいこと!副詞節は追加情報。そこが重要です。(  )でくくってしまうとわかりやすくなります。不定詞の時と同じですね。副詞に限らず他の品詞の使い方も全てルール通りです。

ちなみに、副詞は文の要素ではないので、ある程度場所は自由でしたね。ですので、副詞節を前に出して、Because I had a cold, I was absent from school.としてもOKです。

従属接続詞一覧

基本の従属接続詞一覧は以下の通りです。

時を表す

when 〜する時
while 〜の間に
after 〜の後に
before 〜の前に
once 1度〜すれば
since 〜以来
until/till ~まで

原因・理由を表す

because 〜なので
since 〜なので

条件・譲歩・状態を表す

if もし〜なら
as if まるで〜のように
although/though 〜にも関わらず
unless 〜でない限り
in case 〜する場合は

従属接続詞と名詞節との違い

上に基本的な接続詞をあげましたが、例えばwhen を使うと

I watch TV when I am free. 私は暇なときにテレビを見ます。

と、できるわけですね。

ん?そういえば when I am free のwhenが節を作るのは、名詞編でもあったな?と気づく方がいらっしゃるかもしれません。

I don’t know when we will arrive Fukushima. 私はいつ福島につくかということを 知りません。   

なんか同じような形に見えるような…と思いますね。

この場合も「品詞」と「文型」で判断できます。

I watch TV when I am free. の文章は I watch TV はSVOの完全な文です。よって、when~は副詞節と判断できます。

I don’t know when we will arrive Fukushima. の文は I (S) don't Know (V) …目的語がない不完全な文です。knowの後には目的語(O) つまり名詞が必要ですね。when we will arrive Fukushimaは目的語の位置に置かれているので、名詞節だと判断できるわけです。

時・条件を表す副詞節においては未来の内容を現在形で代用する…は「例外」ではない

従属接続詞一覧の中に「時を表す」「条件を表す」というのがあります。具体的には when や if です。

英語学習が進んでいる方は「時・条件を表す副詞節においては未来の内容を現在形で代用とする」という「例外」があるよ~テストに出るから丸暗記するように!って習う人も多いかと思います。しかし、これは例外ではないんです。

例えば If it rains (×will rain) tomorrow, I won't go out. (明日雨が降ったら外出しません)のパターンです。雨が降るのは未来の話なのに、will rainのような未来形を使わず、現在形にしてください。っていう話ですね。

そもそも何故現在形を使うのか? 「仮定法現在」

「仮定法」という文法があります。あまり詳しく書きませんが、要は、「現実とは違う仮定の話をするときは、『ありえない感』『想像している感』を出すために、時制を一つずらします。というルールです。If it were fine today, I would go on a picnic. (もし今日晴れたらピクニックに行くのにな~)この例文は今のことを想像しているので、時制をずらして過去形にしています。

これと同じで、If it rain tomorrow, I won't go out. は、あしたの天気はあくまで想像です。という『想像している感』を出すために、動詞の原形を使うのが仮定法現在です。

と、いうわけで、そもそもは原形を使うのが基本なのですが、言葉は生きているので変わってきます。いつの間にか三人称のsを付けた方が自然だよね、という流れでrainsという形になって、今に至っています。

そもそもwillを使うこともある。「意志」

willは未来形です。という間違ったことを聞いたことがあるかもしれませんが、そもそもwillのコアは「意志」「推量」です。

「意志」のwillだとハッキリわかるときは、時・条件の副詞節でも普通に使えます

If you will (強勢)help me, I will be happy. もしあなたが私を助けてくれる意志があるなら、私は嬉しいです

この場合、相手が助けてくれる、という意志を条件の前提になっているので、正しい表現になります。

従属接続詞については以上になります。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。




  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

© 2024 ひとり英語研究所