【mayの慣用表現】may well / may as well / may as well ~ as …の覚え方

高校生から面白い質問がありました。

may as well は「~するほうがいい」という意味になるのに、may as well ~ as・・・ の構文だと、「・・・するのは~するのと同じだ」という意味になるのは何故?というもの。

そんなこと考えたことなかった・・と言うのが正直なところでしたが、今回はmay の使い方について考えます。

mayの基本は、①~してもよい(許可・容認)②~かもしれない(推量)③~でありますように(祈願)そのほか、so thatと一緒に目的などの文でも使われます。

そこまではいいのですが、「慣用表現」が厄介ですよね。may well, may as well, may as well ~ as など・・しかも、カタチは似てるのに、それぞれ意味が全く違うように見える。

先ほどの高校生のような疑問を持つ気持ちもわかります。大抵、「慣用表現」だから、暗記するしかないと思って暗記しますよね。ちょっとでも暗記が楽になれば・・と思い、今回の記事をシェアします。

may (might) well の意味

それでは、初めにmay well です。これは、「たぶん~だ」とか、「~するのももっともだ」という意味になります。

この場合のwell は、「かなり」などの強調表現のwellです。 He is well over 40. かれは、40歳をかなり越している。

つまり、「~かもしれない」のmay (50%の確率)+ 「かなり」well (+30%)= 80% となるわけです。

It may (might) well rain tonight. 今夜は雨になるだろう。(雨になる可能性は十分だ)

He may (might) well be proud of his son. 彼が息子を自慢するのももっともだ) 

というようになります。

may (might) as well の意味

今度は、as well (同じように)が含まれている表現です。意味は、「~するほうがよい」となります。

as well がついて、「~するほうが良い」、というのは覚えにくいですね。

例えば、

You may as well go home. (家に帰ったほうがいいよ)という文があります。

「するほうが良い」だけの意味を考えると、as well と繋がりませんね。けれど、本当の意味はこうです。

例えば、買い物に来たとします。けど、もう閉店時間になっていて、どの店も開いていない。そうなると、いくらそこにいても買い物はできません。

つまり、家に帰らずそこにいても、家に帰っても、「買い物ができないという結果は同じ(as well)」だから、帰っても損しない。というニュアンスになります。

それを意識すると、文章が見えてきます。

You may as well tell me. 私に話してくれてもいいじゃないか。(話さなくても、話しても同じだから、話しちゃいなよ)

I may as well give up. 諦めても仕方ない。 (相手が自分よりはるかに上のレベルだったりした場合、やってもやらなくても同じだし、諦めるのも仕方ない)という「しょうがない」という表現もできます。

may (might) as well~ as …の意味

最後に、may as well ~ as … ですが、考え方は先ほどの may as well と同じです

You may as well go home. は、(帰っても帰らなくても同じだから)帰ったほうがいい。という意味でした。

つまり、本当の英文は、You may as well go home as not go home). と言うように、後半にas not go home が隠れていた(省略されている)のです。

go home = not go home という図式です。

このように、省略されている後ろのas を残しているのが、may as well as の慣用表現というわけです。

と、いうわけで、よく見る例文で・・

You might as well throw the money as lend it to him.  彼にお金を貸すくらいなら、捨てたほうがマシだ!という表現も、

throw the money = lend it to him

というのが文字通りの意味です。

「どちらもお金がなくなるのは同じだから、彼に貸すくらいなら捨てても損はないだろう」というような意味になります。

ちなみに、may as well A as B A=Bという意味で訳す場合もあります。

You might as well have a sauna as stay in such a hot room. このような暑い部屋にいるのは、サウナにいるようなものだ。

このように、have a sauna = stay in such a hot room というように訳する場合も文脈によってはありますね。

いかがでしょうか。少しMayの慣用表現が楽になれば幸いです。




  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

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