英検2級~1級まで 「長文読解空欄補充問題」の解き方・学習法

こんにちは。前回は長文の流れを決めるDiscourse markersについて書きました。

今回は、例えば英検2級以降の読解問題で出てくる「空欄補充問題」でどうやって使うのか??という視点で書いていきます。2級以降、と書きましたが、準2級まではあまりDiscourse markersを考えなくても解けるパターンが多いからです。2級以降はある程度、国語のような読解力が必要になります。

こんな方のための記事です

  • 英検の空欄補充問題 (読解)で点が取れない
  • 空欄補充問題の解き方がわからない

 

 

空欄補充問題、どうやって解いていますか?

空欄補充問題を解くとき、どこを見て解いていますか??

(  )の前後だけを見て、何となく入りそうなのを選んでいる!という方、これ、知識問題ですよね?なんて思っている方は要注意です!

空欄補充問題で確実に問題を解くには2つの力が必要です。

空欄補充問題のポイント

1:語彙の知識

2:文章の流れを見る(Discourse markersを見る)

語彙力はある程度仕方がない部分があるのですが・・問題は「文章の流れを見る」という点です。つまり、ディスコースマーカーを見て流れを判断する、ということですね。特に準1級以降、この読み方が大事になります。2級も知識問題が多いとはいえ、ディスコースマーカーを意識すると簡単に解けるので参考にご一読ください。

空欄補充問題の解き方

例えば、英検2級2018年の第2回の問題です。過去問はこちら

8ページ目の問題を日本語にしています。

題名は・・The benefits of touch (触ることの効用)

パラグラフ構成は以下の感じです。

第一段落

(ここから本文)人間には5感があります。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、そして触覚です。もちろん、人は視覚や聴覚が(   )だと思いがちです。However, 専門家によると、触覚(触ること)が人間関係や健康にとても重要・・・不安の軽減や、体の癒しにも効果がある。

こういう流れの文章です。

(  )の中は?日本語にすると簡単ですね(笑) 1 最もdifficult 難しい 2 嗅覚よりもuseful便利  3 もっとも重要 4 味覚よりもannoyingイライラする

日本語で考えると「3」ですよね。なんで英検だと迷っちゃうかというと、annoyingとかusefulとか、わからない単語があるとビックリしてしまうんですよね。

見るべきところはHowever (しかしながら)。逆説ですね。

人々は「見る」ことと「聞く」ことが(  )と思いがち。しかし 専門家は「触覚」が必要性が高いと見ている。

「逆説」で反対のことを言っているので、一般の人と専門家の意見が違うと言いたいわけです。と、言うことは、専門家は「触覚」だけど、一般の人は「視覚」と「聴覚」を重要と思っているということですよね。

なので、答えは3の the most important 最も重要 になるわけです。

第2段落

第一段落は「触覚」の重要性が書かれていました。具体的に「不安の軽減」と「体の癒し」がある、という言葉で終わっています。

第二段落の始まりは・・

For example・・・ いきなりFor example という文字から始まります。「例えば」から始まっている、ということは、第2段落は「具体例」ということがわかります。先を読む前に、何の具体例が始まるのかな?と予測します。恐らく 「触覚」の重要性、そして、第1段落で説明のなかった「不安の軽減」と「体の癒し」であることが予想されます。

このように、具体例は内容を予想して読んでいきましょう。

読み進めると・・For exampleの次の文に、researcher found that holding loved one's hand can reduce stress(恋人の手を握ることはストレス軽減になる)ということが書いてあります。やはり、触ることの利点を書いているということがわかります。

もうちょっと読むと実験の内容の具体例になるのですが・・

女の人に電気ショックを与える実験をすると、恐れをつかさどる脳の一部がアクティブactiveになる。However (しかし) 彼女の夫が手を握ると(  )

(  )に入る語は?とあります。これは選択肢を読まなくてもわかりますよね。日本語で読めば簡単、とも言えますが・・

まず 段落のはじめのFor exampleで、第一段落と同じ内容(触ることが不安を軽減したりプラスの効果がある)という流れである

However で逆説になっている 電気の実験で脳波がアクティブになる(became active)⇔夫が手を握ると(  ) アクティブの反対の言葉が入るはずです。

1 she became cold  (彼女は冷たくなった)  2 she felt pain (痛みを感じた)    3 feelings became clear (感覚がクリアになった)     4 brain activity dropped (脳波が下がった)

この中で答えはどれでしょう?となりますが・・・まず1と2は真っ先に消せると思います。for example を見て、第一段落と同じ流れとわかった時点で、恐らく1と2は違うと予想できます。冷たくなった、痛みを感じた、というのはマイナスのイメージですよね。「触ること」はストレス軽減や不安の軽減など、プラスのニュアンスになるはずです。

3はちょっと曖昧ですが感覚がクリアかどうかは書いてないですよね。 答えは4です。

脳波がbecame activeアクティブになった (However ⇔)夫が手を握るとbrain activity dropped (脳波が下がった)

ちゃんと対比の関係になりますよね。なので、However という言葉が判断の理由になるわけです。

今回は2級の問題を使ったので簡単に感じるかもしれませんが、準1,1級と進むほど、この考え方は重要になってきます。

準1級以降はパラグラフリーディングが効果的です。

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よろしければ日頃問題を解くときに意識していただければ幸いです!




  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

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