副詞編 その5 whoever, whatever, whichever のような、複合関係詞

副詞編も最後になりました。今回は「複合関係詞」です。副詞句:1回目 前置詞+名詞2回目 不定詞   副詞節:3回目 従属接続詞 4回目 分詞構文  副詞全体図はこちら

複合関係詞、というと頭が痛くなりますが、~ever がついた形です。whatever, とか whichever などの形を見たことのある方も多いと思います。

よく海外ドラマの会話などで、Whatever~と一言で答えていることがあります。この答え方は、「なんでもいいよ~」といったニュアンスです。このように、what, who, which…などのWh疑問文に~everがつくと、「なんでも」「誰でも」「どれでも」「いつでも」「どこでも」のような意味になります。こういうのを「複合関係詞」とか言うようです。名前から言うと関係詞の仲間ですね。

このwh-ever系ですが、名詞節、形容詞節、副詞節でも使われます。今回は副詞の回なので、まずは副詞節として使われるパターンから見ていきましょう。

複合関係詞の例文 副詞節の場合

Whenever she lost a game, she used to cry. 彼女は試合に負けたときはいつでも、よく泣いていた。

くどいですが、もう一度「副詞」について復習しましょう。副詞とは…「SVOなどの文の要素ではない」「情報の付けたしのような感じで、文章を付け足す。」

この「情報のつけたし」の感覚が大事でしたね。例文を見てみましょう。Whenever she lost a game, she used to cry. の文章でメインになるところはshe used to cry (よく泣いていました)の方です。

これだけ見ると、「なんで?」「いつ?」のように気になりますよね。そのような付け足し情報がWhenever she lost a game の部分です。wheneverがwhenだったら3回めでやった従属接続詞と同じ文になります。When she lost a game , 彼女は試合に負けたとき…という表現になります。

whenにeverをくっつけて「いつでも」というニュアンスになります。従属接続詞と似てますよね。

ついでに名詞節と形容詞節のパターンも紹介します。ちなみに、関係詞には関係代名詞、関係形容詞、関係副詞…もあるのですが、それらはちょっとややこしいので、関係詞にまとめます。

複合関係詞の例文 名詞節の場合

Please choose whichever you like. どちらでも好きな方を選んでください。

名詞は…主語(S)、目的語(O)に置かれる、というのが基本でしたね。主語か目的語にあれば、名詞です。

例文は…pleaseの文(命令文)なので、主語はありません。動詞はchoose(選ぶ)。whichever you likeなんでも好きなものを は、please choose の後にあるので、~を選んでください、の「~を」のところに入ります。「~を」の意味になるのが「目的語」でしたよね。

whichever you likeは目的語に置かれているので、名詞節、というわけです。

複合関係詞の例文 形容詞節の場合

Please use whichever dictionary you like. どちらでも好きな辞書を使てください。

形容詞は…名詞にくっついて説明する。 でしたよね。

ペンpenだけなら、ただのペンですが、赤いペン、というように「赤い」という言葉がつくとa red pen というように表現が広がりますよね。このように、pen という名詞にくっついて限定したり説明したりするのが形容詞です。

例文を見ると、whichever はuseの目的語の位置にあるので、一見「名詞節」かな?と思えますが、よく見ると後ろに「dictionary (辞書)」という名詞があります。

よって、「あなたの好きな辞書」に「どちらでも」がくっついて、「あなたの好きな辞書のどちらでも」というようになっています。辞書、という名詞についているので「形容詞」というわけです。

複合関係副詞は以上です。やはり大事なのは「品詞」「文型」だとお分かりになっていただければ幸いです。「品詞」「文型」は英文法でのコアです。

これからは、少し細かい枝の部分の文法も書いていきます。

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。




  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

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