副詞とは?副詞の働き
はじめに、副詞とは何かについて考えてみましょう。副詞の働きは…
①名詞以外(形容詞・動詞)を修飾する ②情報を加える(おまけ)
の2つです。②も形容詞と動詞のどちらかを修飾しているので、名詞以外を修飾する、と覚えておけば大丈夫です。別に覚えなくても困らないので「おまけ」と書いています。
①名詞以外を修飾する場合「強弱濃淡」の調整を加える
副詞が修飾する場合は「強弱濃淡」を調整する場合がほとんどです。強弱濃淡の修飾先は形容詞が多いです。
It's (very) hot today. 今日はとても熱い
この場合「very(とても)」が副詞です。「hot(熱い)」という形容詞をvery(とても)という副詞で強めています。
副詞を英語でいうとadverbです。 ad(加える) verb(動詞)という意味なので、動詞を修飾する場合もとても多いです。
I (really) love this music. この音楽が本当に好き。
というように、love(好き)という動詞をreally で強めています。
He(S) runs(V) (fast). 彼は速く走る。この文はSVだけの第一文型です。He runs.彼は走る。だけでも通じるのですが、「速く」という副詞が動詞を修飾していますね。動詞の表現が広がります。
②情報を追加する機能(補足)
副詞のもう一つの働きは「情報を加える」という働きです。
He lives(in Fukushima city). 彼は福島市に住んでいる。
この文のin Fukushima cityというのが副詞句(前置詞+名詞パターン)なのですが、He lives 彼は住んでいる。という文章に、追加情報(この場合は場所に関する情報)を追加しています。その他、手段(by busなど)様態(carefully)など、追加情報のパターンはたくさんあります。
とはいえ、すべて知るのは大変ですし、このサイトの目的は文法学者になるためではなく、読み書き話す聞く、を助けることです。「福島に」という語句は「住んでいる」という動詞を修飾しているとも考えられますので、以後副詞の働きは「名詞以外の語句を修飾」で統一します。
副詞の考え方:5文型の中の副詞
次に、このサイトの基本的な考え方である、「5文型と品詞の関係」について考えてみます。
5文型はSV,SVC,SVO,SVOO,SVOCの5つでしたね。(詳しくは:英語は配置が大事。知ってるといい5つのパターン(文型))
Sになるのは名詞、Vになるのは動詞、Oになるのは名詞、Cになるのは名詞か形容詞 でしたね。気づいて頂けたかもしれませんが、副詞は5文型の要素に含まれません!文法的にはこれが最も重要な点です。この考え方は、関係副詞などの文法で必須です。
ですので、副詞がなが~くなってしまうと、文型が見抜きにくくなってしまうので、副詞はしっかり理解しましょう。このような性質ですので、文の中では( )にすると分かりやすくなります。
それでは副詞編で学習する「型」をあげます。次回からこれらを一つずつ見ていきます。
副詞句
前置詞+名詞
I go to school in the morning.
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副詞編 その1 「前置詞+名詞」は形容詞?副詞?
副詞編1回目に入ります。副詞の全体図はこちら 前提として・・・副詞は形容詞以外にくっつきます。例 速く走る。「速く」が「走る」にくっついて説明してます。 *形容詞は名詞にくっつきます。例:赤いペン 副 ...
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不定詞
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副詞編 その2 不定詞副詞用法
副詞編の2回目になります。 副詞の全体図 1回目:前置詞+名詞 2回目は「不定詞」です。また不定詞??って感じですね。不定詞は名詞編でも、形容詞編でも出てきました。どちらも「動詞を名詞化する。動詞を形 ...
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副詞節
従属接続詞
I was absent from school because I had a cold.
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副詞編 その3 従属接続詞
副詞編3回目です。1回目の前置詞+名詞、2回目の不定詞は、両方とも「句」(主語、動詞の形がない、たんなる語句)の副詞でした。副詞全体図はこちら 今回の3回目からは、主語と述語(SV)の形になった「節」 ...
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分詞構文
Seeing the pictures, I remembered my childhood.
Written in easy English, the book will be read by many people.
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副詞編 その4 実は簡単 分詞構文
副詞編4回目です。副詞句:1回目 前置詞+名詞、2回目 不定詞 副詞節:3回目 従属接続詞 副詞全体図はこちら 今回は副詞編の4回目「分詞構文」になります。一般的には高校で学習する内容だと思います ...
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複合関係副詞
Whenever she lost a game, she used to cry.
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副詞編 その5 whoever, whatever, whichever のような、複合関係詞
副詞編も最後になりました。今回は「複合関係詞」です。副詞句:1回目 前置詞+名詞、2回目 不定詞 副詞節:3回目 従属接続詞 4回目 分詞構文 副詞全体図はこちら 複合関係詞、というと頭が痛くな ...
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副詞の考え方:副詞の位置
先ほど、副詞はSVOCの5文型に入らない、と書きましたが、それでは文中のどこに置けばいいのでしょうか??基本的に下の3パターンです。
副詞(文頭)+ 主語(S) + 副詞(文中)+ 動詞(V) + 目的語or副詞など(O・Cなど) + 副詞(文末)
このように、文頭、文中、文末に置くことができます。基本的に副詞は自由人なのでどこでも置けるのですが、ネイティブからしたら、なんか変な感じはあるようです。この辺りはセンスなので我々純ジャパニーズには難しいところです。しかも場所によって意味が変わってしまうこともあるので注意が必要です。
文頭VS文末
例えば
①He writes (clearly). 彼は(ハッキリと)書いた。 ②(Clearly,) it is a mistake. (明らかに、)それは間違いです。
この2つの文を見るとわかるように、①は「書き方」②は「話してのコメント」というように、意味が変わります。
同じように、次の例文のyesterdayに注目してください。
①I read a book which was written by Haruki Murakami (yesterday). ② (Yesterday,) I read a book which was written by Haruki Murakami.
の場合、両方とも村上春樹さんによって書かれた本を昨日読みました。となるのですが、①の場合だと、「昨日村上春樹さんによって書かれた」本、とも取れなくもないですよね。なので、yesterdayの場所としては②の方がいいですね。
基本的に修飾したい語句の近くに置く、文全体を修飾するときは文頭に置く、と考えてもいいかもしれません。
文中に置く場合
頻度をあらわす副詞
文中に置かなければならない副詞として有名なのは「頻度をあらわす副詞」ですね。
頻度が高い順に
always (いつも)→ usually(ほとんど) → often (よく)→ sometimes (ときどき)→ seldom ・rarely(めったにない) → never(絶対ない)
学校ではBe動詞の前、一般動詞の後ろと習うと思います。助動詞のときは、I can do it→I can always do it となります。ややこしいのでnotを置きたくなる場所と覚えるといいと思います。I can not do it. notの位置にalways が入りますね。
その他文中に置く副詞
文中に置かれ副詞は、頻度の他に①否定語句 ②動詞内容に情報を示す語 ③動詞に強弱をつける などがあります。
文中の位置の注意
①I don't really love him. 私は彼を本当にすきなわけではない。 ②I really don't love him. 私は彼のことを本当に好きじゃない。(嫌い)
上の例文はreallyの位置が微妙に違います。①はreally はlove himのみを修飾しています。「私は本当に彼が好き」という塊をdon't が打ち消しています。よって「本当に好きなわけではない」と言う意味になります。②はreallyはdon't love him (彼を好きではない)を修飾していますね。 なので、「本当に彼を好きではない」、という意味になります。
いずれにせよ、修飾する語句の近くに置く、というのが重要だと思います。
名詞や形容詞よりもなんか奥が深い気がする「副詞」ですね。ある程度「慣れ」も必要だと思いますので、日ごろからたくさんの英語に触れながら副詞の感覚を磨きましょう。
それでは次回からは「前置詞+名詞」から、一つ一つ副詞句と節のパターンを見ていきます。
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます。