英語が得意な人が当たり前にやっているけれど、意外に知らない人が多い、という事はたくさんあります。
そのうちの一つに、前回は脳内で会話をする「リハーサル」ということを英語が得意な人は知らず知らずのうちにやっている、というお話をしました。
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もくじ
英語独学者は、どうやって会話をマスターするか
英語が得意な人が、密かにやっていることがあります。 これは、当たり前すぎて、あまり言われていないことですが、英語をある程度マスターした人は、必ずやっていることだと思います。けれど、あまり知られていない ...
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前回は「会話」でしたが、今回は「英文法」です。
英文法がわからない人が知るべき「二つの車輪」
英文法は、よく自転車に例えられます。
どういうことかというと、自転車の車輪が、前輪と後輪がバランスよく回転して動くように、英文法にも、どうしても外せない2つの要素があるということです。それは、
知識と、理解 です。
知識は、英文法の知識(インプット)ですね。
理解、というのは、英文をある程度理屈で分析できるようになる力です。
この2つの車輪がバランスよく回転することで、自転車が走るように英文法もわかってきます。
英文法がわからない人は、「知識」の身に付け方を間違えている
理解、というのは、このブログで書いているような、「文型」や「品詞」で英文を見ていく方法ですが、それだけでは、もちろんダメです。
理解の前には、知識があるのが前提になります。
その「知識」の身に付け方ですが、多くの方が間違って覚えています。
例えば、「助動詞」の分野を学習するとき・・
参考書か文法書を持ってきて、「よし、今日は助動詞の分野を勉強しよう。いろいろあるけど、まずはcanか・・can の用法は、、能力・依頼・可能性・許可・・まずは用法を覚えるか」と、能力、依頼、可能・・などのように覚えていきます。
そのまま問題集に取り組んだりする方もいるかもしれません。
けれど、まず大切なのは、「例文を覚えること」です。例文を覚える、というのは、英語が得意な人にとっては当たり前のことですが、苦手な人は意外にやっていないものです。
ちなみに、こちらは私の高校時代のノートです。
私はいつもノートの右半分に例文を書いて、暗記していました。
まずはとにかくインプットし、「理解」ができるようになったのは、予備校に通ってからです。
この例文のインプットには、計り知れない威力があります。
しかし、中途半端な暗記はいけません。
一瞬で口から英文が飛び出すような暗記です。暗記の方法は最後に書きます。
例文を覚える効用
英語をカタマリで見れるようになる
英文を暗記すると、英語がカタマリで見えるようになってきます。
例えば、I am Tom. という文章を見て、「I だから、『私』 am は『です』そしてTom だから・・・『私はトムです』」というように訳をする人は、よほどの初心者でなければやらないと思います。
I am Tom.を見た瞬間、「私はトムです」と一瞬で訳ができるハズです。
では、I like soccer. はどうでしょう? This is a pen. は??おそらく、スラスラ訳ができるかと思います。それは、あなたの頭の中に、「I like soccer.」という英文が入っているからだとも言えます。
同じように、少し複雑な英文でも、それを覚えてしまうことで、大きなカタマリで見れるようになるのです。そうなると、英語の見え方が違ってきます。
作文がスラスラ書ける
英語が頭に増えてくると、アウトプットできる英語の量も変わってきます。
何度も英語の暗記を繰り返していくと、いつの間にか英語がスラスラ出てくる時がきます。自分でも、なんでこんな英語知っているんだろう・・という風に、英語が降ってくる感じです。
そうなると、英検の作文などはスラスラ書けるようになりますし、スピーチでも口から英語が自然と出てくる状態になります。先ほど書いたように、「カタマリ」で頭に入っていますから、いちいち「私は・・だから I ・・」のように、考えずに英語が飛び出すようになります。
英文予測能力
さらに、英文の予測能力が身につきます。
特に、これはリスニングの時に威力を発揮してくれます。
英語を暗記していると、英語の語順がわかってきます。そうなると、英語を読んだり聞いたりしているときに、次はどういう展開になるかがわかってきます。
すると、リスニングをしていても、次はこんなことを言うだろう。。と予想できるようになります。
英文の覚えかた
それでは、どうやって英文を覚えるか?というと、一番は「音読」です。書いて覚える、という人もいるかもしれませんが、私は音読で覚えるタイプです。
英語を隠して、日本語を見て英語を言う→わからなかったら、すぐ英語を見て音読→すぐ英語を隠して日本語を見て音読・・この繰り返しです。
すぐ忘れてしまっても気にする必要はありません。忘れたころにもう一度確認して、上書き保存してください。
一度に一気に覚えようとせず、染物のように、何度も何度も色を重ねていくイメージで暗記していきましょう。
段々と英語を増やす
人間の脳とは不思議な物で、英文の暗記をしていくと、だんだん英語の覚えが速くなっていきます。
けど、初期の暗記を始める時期、というのは、まったく頭に入ってこない・・
多くの人が、最初の辛い時期に暗記を止めてしまいます。
大きな岩を動かすときも、最初の一歩が一番重く、ツライです。けれど、いったん転がせば。、あなたが力を入れなくても勝手に転がっていきます。
多くの人は、初期の段階が辛すぎて止めてしまいます。どうせ、自分には暗記力がない、、なんて言い出します。
しかし、私は7年以上英語を教えていますが、どの生徒も暗記が速くなります。だから、あなたにも絶対できます。
暗記が速くなったら英文の量を増やしていきましょう。例文だけでなく、英語の小説の半ページを暗記してみるとか、量を増やしていきましょう。量に比例するように、英語力は伸びていきます。
例文集は、「瞬間英作文トレーニングシリーズ」がお勧めです。