こんにちは。福島市の英語塾、ウザワシステム本田塾です。
2020年以降は民間試験が大学入試センター試験の英語試験の代わりになるということで、結構気になりますよね。恐らく次の点が気になるところかと思います。
- 一体どんな試験が使えるのか??
- それぞれ、どんな試験なのか?
- 福島市で受験できるのか??
- 福島市の一般の小学生や中学生、高校生でも受験できる試験なのか??
今回はこのあたりを解説していきます。
もくじ
2020年以降、大学入試英語成績提供システム参加要件を満たしていることが確認された資格・検定試験(8種)
大学入試英語成績提供システムで採用が決まった8種類の資格・検定試験は以下の通りです!
〇TOEFL iBTテスト
〇IELTS
〇TOEIC Listening & Reading TestおよびTOEIC Speaking & Writing Tests
〇GTEC
〇TEAP
〇TEAP CBT
〇英検(1日完結型、公開会場実施、4技能CBT)
ちょっと英検、TOEICくらいなら知っているけど…他の試験は聞いたことが無い…なんか、馴染みのない試験が並んでいますよね。
英検、ケンブリッジ、TOEIC、TOEFL、IELTS、GTEC、TEAPの比較・違い 福島の小学生・中学生・高校生におすすめする試験は??
Cambridge Assessment English (ケンブリッジ大学英語検定機構)
- ケンブリッジ国際児童英検(YLE)は小学生低学年~にとてもおススメ!
- レベル分けが細かく、すべての受験生が挑戦できる 中学生も受験できる!
- 日本の高校の学習要綱との親和性が高い 高校生にもお勧め!
- 世界トップクラスの言語研究者チームに支えられている。
- 世界的に認められる資格
- 福島市では受験ができない
- 試験の情報が少ない
実はケンブリッジ英検、私が個人的にとても気になってる試験です。まず、内容が素晴らしい!社会人向けと学生向けに分かれていて、難易度は同じ!内容が少し違うだけです。しかも、同じ資格として扱われます。さらに!児童向けのテストもあって、内容がとても良くできています!児童向けは「合否」ではないので、英検のようなプレッシャーはありません。個人的には英検よりも英語力を試すのには優れていると感じます。さらに、日本の高校英語の学習要綱とも親和性が取れていて、日本の学生も受験しやすいと思います。
オーストラリアの語学学校の先生たちが、「本当に英語力をつけるために鍛えたいなら、絶対ケンブリッジ英検だ!」と豪語していたのを思い出します。英検準一級レベルとされるFCE試験の試験時間は4時間です。ライティングも、FCEレベルで「記事」「手紙」など…さらに「課題作文」を書かされます。準1級は一つだけですよね。英検とは比較できないくらい、本気な英語試験です。詳しい試験内容はこちらのサイト(FCEレべル)を参照してください。
個人的には、これからの時代「英検」ばかりにこだわる必要はないのでは??と思うのですが‥ケンブリッジ英検は国際的な試験ですので、将来留学、外資系の就職、移住にも使えます。ただ、日本国内ではまだ認知度が低く、ケンブリッジ英検のFCE持ってもます!といっても、え?KFC?フライドチキン?くらいの反応が予想されます。
世界基準での自分の英語力を試したい。本物の英語力をつけたい。将来、日本を出て活躍するための英語力を証明したい。英検なんて、みんな受けてるから他の国際的な試験に挑戦したい。こんな学生はぜひチャレンジしてください!
- 試験日程:試験センターによって違うようです。公開会場は北海道、中部、関東、関西 その他:非公開会場があります。(福島市では受験できないようです)
- 申し込み方法 試験センターによる
- 受験料:レベルによります。国際情勢で変動するようですが、目安としてKET¥9720~CPE¥25,380です。詳しくは試験センターに問い合わせてください。
- 筆記₊マーク
- 受験者のレベルのよって児童英検~CPEまで。(詳しくは下の「それぞれの試験とレベル比較」をご覧ください。)
ただ…残念ながら福島市では受験できないようです…公開会場はホームページによると、北海道、中部、関東、関西のみのようです。その他、非公開会場もあるようです。高校生は河合塾が会場になることがあるようです。その場合は仙台で受験できますね。
また、情報が少ないのが辛いところです。しかし、公式問題集もありますし、対策はできます。Z会から日本語がついた問題集も出ています。
TOEIC (トーイック)
- ビジネスマン向け。
- 内容はビジネス・日常
- 日本国内の就職、昇進に使われることが多い
- 世界的にはあまり認められていない
- 福島市で受験可能
- 小学生・中学生には向かない。
TOEICは、英語でのコミュニケーション能力を評価するテストで、主に企業の新卒採用試験、昇進試験に使われることが多く、社会人や大学生向けの英語試験と言えます。聞く能力と読む能力を測る「TOEIC Listening & Reading Test」(L&R)と、話す能力と書く能力を測る「TOEIC Speaking & writing Test」(S&W)があります。
普通一般的に言われるTOEICというのは「TOEIC Listening & Reading Test」(L&R)です。昇進等で評価基準となるのもTOEIC L&Rですので、こちらを受験するのが良いと思います。
- 1年に10回(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月)、全国80都市で実施されます。(福島市でも受験できます!)
- 申し込み方法 インターネット コンビニ端末
- 受験料:5,725円(税込)
- マーク式
- 990点満点/120分
問題数は200問(120分)ですので、英語力以外にも情報処理能力も必要とされます。一般的に、600点がビジネス現場で最低限と言われます。
受験者も日本人と韓国人がほとんどですので、留学等に使うのはあまりお勧めしません。国内ではとてもメジャーな試験です。英検と同様、年間200万人以上が受験しています。
TOEICは英検と違って、内容がビジネス向けですので、小学生、中学生には向いていないと思います。
TOEFL IBT (トーフル)
- 北米留学向け
- 世界的に認められる資格
- 内容がアカデミック
- 福島市で受験可能
- 小学生・中学生には向かない。
TOEFL(トーフル)は「Test of English as a Foreign Language」の略で、「外国語としての英語の能力を判定するテスト」と訳されます。
一般的には、北米の大学・大学院に留学する際に、英語力の証明するテストとして使われます。一部、南米・アジア・ヨーロッパの大学で求められる場合もあります。TOEICはビジネス、日常会話中心の内容なのに対し、「TOEFL」は、大学で学ぶための英語力を審査するためのテストです。
出題内容も社会、科学的、天文学や、生物学…など大学の講義で出てくるような内容が多く出題されます。内容が内容だけに受験者も年間10万人くらいで、英検、TOEICに比べると少ないです
- 1年に50回 福島市でも受験できます!
- 申し込み方法 インターネット 郵送 電話
- 受験料:$230
- パソコンでの試験
- 120点満点/4-4.5時間
福島市の小学生・中学生にとってはあまり必要ない試験ですし、内容もアカデミックすぎて難しすぎると思います。高校生で、卒業後アメリカの大学に留学したい場合は受験すべきです。イギリス留学のビザ申請には原則使用できないので注意してください。
*あくまでアメリカ留学向けです。もしイギリスやオーストラリアに留学を考えている場合は、次のIELTSを受験しましょう。
IELTS(アイエルツ)
- イギリス・オーストラリア留学向け
- 世界的に認められる資格
- 福島市では受験できない
- 小学生・中学生には向かない。
IELTSは日本ではあまり馴染みのない試験です。しかし、TOEFL同様、世界百数十か国で実施されている国際的な試験です。主に大学入学、移住等の英語力の証明として使われます。
トーフルはアメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリア・EUなど、主要な大学に使われますが、先ほど書いたようにイギリスのビザ申請で使用できないので注意が必要です。
一方で、IELTSはカナダ・イギリス・オーストラリア・ニュージーランド・アイルランドなどではほとんどの高等教育機関で使用できます。主にイギリスやオーストラリア向けと考えても良いと思います。
難易度は一概に言えませんが、英検の準1級レベル~と考えていただければ良いと思います。英語が苦手が学生がいきなりチャレンジするのは少し難しいかもしれません。
- 月2回/東京、大阪、京都、名古屋、福岡、横浜・神戸・広島・札幌・仙台・新潟・金沢 (福島市では受験できません)
- 申し込み方法 インターネット 郵送
- 受験料:24,675 円
- 筆記
- 9点満点/2時間45分
オーストラリア等の高校留学には英検が使えるので、福島市の小学生・中学生がIELTSを受験する機会はほとんどないと思います。高校生で卒業後にイギリス・オーストラリアに留学を考える方、将来オーストラリアに移住したい、外資系の会社で働きたいと考えるのであればIELTSの準備が必要かと思います。
GTEC
- 高校生が受けるにはお勧め
- 近年受験者が増えている
- 日本国内で主に認められる資格
- アフターフォローがいい
- 知名度がまだ低い
- 将来、大学入試以外(留学や就職でどの程度評価されるか不明)
GTEC は、ベネッセコーポレーションが主催している、中学生、高校生向けの英語力を測るテストです。中高生向けの「GTEC」では、レベルによって「Core」「Basic」「Advanced」「CBT」の4つの問題タイプに分けています。どの試験を受けても、一つの評価基準で評価されるようです。かなり詳しいレポートが返ってくるので、アフターフォローがとてもいい試験とも言えます。受験後に自分の弱点を知るにはいいかもしれませんね。英検と違って、スピーキングは録音式です。受験で利用すると思われるCBTはパソコンの操作ですので、タイピングになれる必要があります。
- 年3回/全国47都道府県 (福島市で受験できます)
- 申し込み方法 インターネット 郵送
- 受験料:9,720円
- 筆記₊マーク CBTはすべてパソコン スピーキングは録音式
- 175 分 1400点満点
TEAP
- 高校生が受けるにはお勧め
- 日本国内で主に認められる資格
- アカデミックな内容
- 知名度がまだ低い
- 将来、大学入試以外(留学や就職でどの程度評価されるか不明)
TEAPは、英検を作っている日本英語検定協会と上智大学が実施している新しい試験です。英検が学校での学習の理解度を測るのに対し、どちらかというと大学で必要な英語力(アカデミックな英語)を試される、大学受験生対象の試験です。よって、TOEFLに近いとも言えます。ただ、内容はTOEFLよりは易しく、高校生でも受験できる内容です。
試験内容は、こちら。やはり、論理力や情報処理力、アカデミックな内容の語彙力が必要とされますね。
早稲田大学や立教大学、上智大学などの大学の一部の学部がTEAPを導入しているので、志望校によっては受験するのもいいですね。ただ、ホームページを見ると、受験地は20都道府県(北海道、宮城、秋田、茨城、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、長野、静岡、愛知、大阪、兵庫、広島、香川、福岡、熊本)福島はスルーされています・・・
- 月3回(高校2年生の7月より)/20都道府県(福島市では受験できません)
- 申し込み方法 インターネット 郵送
- 受験料:15,000円
- 筆記(作文)+マーク
- 400点満点/200分
英検
英検については過去のブログ「【保存版】福島市の小学生・中学生・高校生向け「英検」受験の手引き」で詳しく書いています。
やはり、小学生から挑戦する学生も多く、馴染みが深い、対策しやすい。そして何より、福島市の学生にとっては会場が近い。というのがメリットであると言えます。真面目に学校の勉強をしてきた生徒にとっても受けやすいので、最も受験しやすい試験であるのは間違いないと思います。
最近ではオーストリアアメリカでも留学の際に認められる資格となってきたので、一部では国際的に承認されるテストになっています。それでも、他の国際的な試験に比べると、「日本国内向け」と言えるテストです。
それぞれの試験とレベル比較
それぞれの試験について書きましたが、英検の3級は他の資格、例えばTOEICでは何点くらいなのか、わかりにくいと思うので、下の表を見てください。
CEFR | 学年 | 英検 | TOEIC | TOEFL | IELTS | GTEC | TEAP | Cambridge |
C2 | 960~990 | 9~8.5 | 230~200 CPE | |||||
C1 | 大学上級 | 1級 | 900~960 | 95~120 | 8~7 | 1350〜1400 | 400 | 199~180 CAE |
B2 | 大学中級 | 準1級 | 740~840 | 72~94 | 6.5~5.5 | 1190〜1349 | 334~339 | 179~160 FCE |
B1 | 高校卒業 | 2級 | 540~640 | 42~71 | 5~4 | 960〜1189 | 226~333 | 159~140 PET |
A2 | 高校中級 | 準2級 | 400~540 | 690〜959 | 150~225 | 139~120 Flyer (児童)KET | ||
A1 | 中学卒業 | 3級 | 200~400 | 270〜689 | 119~100 Mover (児童) | |||
A1 | 中学中級 | 4級 | Mover (児童 | |||||
A1 | 中学初級 | 5級 | Starter (児童) |
まとめ 福島市の小学生・中学生・高校生が勉強すべき英語試験
- 福島市の小・中・高の学生が大学入試を目標に学ぶのであれば、英検、GTEC、TEAPがおすすめ
- 将来的に使える英語力を目指して、世界的に認められた試験を受けるなら、ケンブリッジ英検がおすすめ
- TOEIC、トーフル、IELTSは普通の中高生にはあまりおススメできない
私が常々思うのは、試験のための英語学習はあまり意味をなさない。ということです。TOEIC満点でも英会話ができない、大学入試で偏差値が高かったのに、英語が使えない、というのはよく聞く話しです。
企業が試験を作って、その企業が参考書を売る、というのも、なんともピンときません。日頃からテストのためではなく、多読、多聴、音読、のような英語学習の基本をしっかりやることが、時間はかかっても英語学習の王道かと思っています。語学は、試験の対策本をやって、点数を上げて、一朝一夕でマスターできるようなものではないと思います。
そのような毎日の地道な語学習慣を繰り返し、その英語力を「試す」のが英語試験だと思っています。
もちろん、昇進、受験などで、目先の目的のために特定の試験対策をするのはあると思います。ただ、それを止めようというのが2020年の英語教育の変革なのでは?とも思います。そのために4技能が~という流行りになっているのでしょう。
よって、4技能を伸ばし、将来的に使える本当の英語力を試すのなら、一番適した試験は「ケンブリッジ英検」であると私は思います。けど、福島のような地方から東京に受験しに行くのはなかなか大変ですよね。大学入試にこだわらず、長期的に英語学習を捉えて、受けれるタイミングで受けてみるのがいいかと思います。
もちろん、現実的に、目先の大学受験を考えれば英検、GTEC、TEAPが受けやすいのは間違いないと思います。これらの試験は日本の学生に馴染みが深く、試験形式に慣れていて受けやすいですし、国際的な英語資格に比べると易しいです。例えば「英検・GTEC」を目指す、「GTECとTEAP」を目指す、というように、組み合わせて受験するのも一つの手だと思います。