日本人って、「頑張る」のが好きだな~と思います。頑張れ受験生!今日も頑張って塾で勉強しよう!

いたるところで頑張れと聞こえてきます。

そういえばオーストラリアにいたときは試験の前に「頑張れ!」「頑張ろう!」のような言葉ってあんまり聞かなかったな、と思います。ホームステイ先のホストファザーは大事な試験前になると「Take it easy(気楽にやりなよ)」と言ってくれた記憶があります。

別に西洋の思想が日本より素晴らしいと言っているわけではありませんが、このTake it easyという英語はとっても良い言葉だな~と思って、塾生にはTake it easy~と言うようにしてます。後ほど書きますが、「頑張れ」と言われて力がでないのも脳科学的に証明できるそうです。

反根性論

そもそも、私は、「根性だ!」「頑張れ!」「気合が足りないんだよ!」のように言われるのも嫌いですし、言うのも大嫌いです。昭和的な「根性論」が非常に苦手なのです。

松岡修造さんは個人的に大好きですが、彼が塾の先生だったら、私はすぐ辞めます。「いい、悪い」ではなく、「合うか、合わないか」です。

今は「巨人の星」のような根性・努力の時代ではありません。私が中学のころは、「部活で水は飲むな」という時代でした。オーストラリアにいたとき、オーストラリア人が、日本の中学生の部活を「軍隊のようだ」と言っていました。スポーツの世界では、ダルビッシュのように、うさぎ跳びのような意味のない練習を拒否した選手が長い期間活躍しています。

英語学習、受験勉強も同じですね。脳科学や心理学がここまで進んで、スポーツの世界では取り入れられているのに、学校のお勉強は昭和の「頑張る勉強」から抜けていないのではないでしょうか?

急激に勉強ができるようになる脳波

先日参加したセミナーで聞いた話なのですが、「脳波」というのがとても重要だそうです。「脳波」というのは脳の電気信号です。ガンマ派、シータ派、アルファ派…などは聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どんな時に出るかというと、

ガンマ波は「憎しみや恨み」ベータ波は「イライラ、緊張」アルファ波は「リラックス、超集中」シータ波は「睡眠状態」デルタ波は「昏睡状態」

だそうです。何かに集中していて、周りがスローモーションに見えるほどの超集中状態がアルファ波です。体が勝手に動いたり、アイディアがどんどん湧く状態。スポーツ選手やアーティストが力を出す状態です。テニスの錦織選手が「ゾーンに入った」とか言われる状態だと思います。

言うまでもなく、その状態で学習するのが効率がいいのです。

頑張る勉強が伸びない理由

実は、「絶対勝つ!頑張ります!」というのは「ベータ波」の状態です。交感神経が働き、筋肉が硬直している状態です。これでは力が出ないのです。

「いやいや、けど努力は必要でしょう?」「そんなのきれいごとです」…と言われるかもしれません。確かに気合を入れて頑張るのは全否定できないでしょう。努力に比例して、直線的にある程度は伸びます。しかし、あくまで「比例して」です。それ以上にはいけません。一方で、リラックス状態であれば副交感神経が働き、筋肉は弛緩します。アルファ波状態であれば、努力ではいけないレベルまで到達できるというわけです。

受験生へのNGワード

この事から「受験生へのNGワード」がわかります。たとえば「絶対合格しなさい」「頑張りなさい」「絶対あの子には勝ちなさい」「100点取りなさい」「気合でやりなさい」…すべて脳が緊張状態(ベータ波)になり、本番で固くなって力を発揮できません。

今日も肩の力を抜いて楽しく学びましょう。

Take it easy!