多くの日本人を惑わせる英文法・・・最も謎が多いものの一つが「冠詞」(a, the)ではないでしょうか??
なぜここは「a」なんだ・・・なんでここは「the」なんだ・・・と迷うことも多いと思います。あまり気にしなくてもいいんじゃない?っていう人もいるかと思いますが、theを付けなかったばっかりに伝わらなかったり、冠詞をつけなくて想像を絶する変な意味になったりすることもあります。
例えば・・・有名な話で、I like cat. というと、「私は猫肉がすき・・」というホラーっぽい話になってしまいます。この場合はI like cats. と複数にします。(a catでもいいのですが、「ある一匹の猫」となるので、cats かthe catのほうが、文脈によっては自然です。)
このように、日本人にとって難しい「冠詞」を誰でもわかるようにシェアさせていただきます。英検準1級以上の英作文で、適当に雰囲気でaやtheを付けると、読んでいる人があれ?って思うこともあるかもしれませんので、最低限理解を深めましょう!
もくじ
aとthe、こんな覚え方はしてませんよね??
学校ではあまり触れることのない冠詞ですが、たまに昭和的な説明がされることがあります。
それは、「パターンの丸暗記」です。例えば、first がついたらthe・・・Sun(太陽)のような、一つしかないものにはthe楽器はthe・・・のように、その都度この時はthe、のようにパターンを暗記することです。これはツライです。
もっと視野を広くして、aとtheの本質的な使われ方を意識してみましょうね。
the は「スポットライト」が当たってる!
theというのは、「スポットライト」があたっているイメージです。
どういうことですか?というと、話しても、聞き手も「あ~それね!」って共通して認識しているモノです。一つに決まるモノっても言えますね。
例えば、4つドアがあって、右から2番目のそのドア!だったら、一つに決まりますよね。その時はthe doorとなります。
まずは聞き手と話し手が共通して「それ!」とわかる特定のものとイメージをしてください。
それでは「a 」って、どういうふうに使うんでしょう?
theのイメージができたら、「a」の使い方を知る必要もありますね。
a は「一つの」という意味でつかわれると習います。the との違いをわかりやすくすると、「なんでもない(特定でない)1つの」ととらえるといいと思います。言い方を変えると、適当に選んだ一つという感じです。
ちょっと話がずれるかもしれませんが、aは数えられるものにつきます。数えられる名詞についてはややこしいので別に書きますね。
ここでは「形のあるもの」と考えてください。例えば、an apple は、一つの形のある丸いリンゴを想像しますよね。なので、「a」がつくわけです。それでは、すりおろしリンゴはどうでしょう??もはや形がとどまってないですよね。一つ、二つって数えられません。なのでapple のままです。「a」はつけないんですね。卵はどうですか??卵かけご飯のように、といた卵は形がないですよね。なので、aをつけないeggです。スーパーで売っているような卵は卵としての形がありますよね。なので、an egg というように「a」をつけます。
今回はaとtheの違い、がテーマですので「the」は「特定のもの」 aは「特定できない1つのもの」という違いを意識しましょう。
the と a の違い具体的な例
aとthe の違いが何となく分かったところで、具体的な例をご紹介します。
店であった男の人
例えば、昨日、お店で男の人に会いました。という場合・・・ I met a man in the store yesterday. 会った男の人は話の中で初めて出てきた人です。聞いている人は知らない人ですので、「あぁあの人ね」という風に思いませんよね。
共通して「あの人」と思えないのでa boyとします。
そのあと、その男の人は素敵だった。という場合・・・ The man was so nice.となります。 一回話に出てきた男の人なので、聞いている人も「昨日お店で会った男の人ね」というように決まった人になりますよね。なので、the がつきます。
スマホが欲しい
では、スマホが欲しいな~という場合は? I want a smartphone. というと、「あのスマホ」と限定してないことになりますね。(なんでもいいから一台)スマホが欲しいな~というニュアンスになります。
では、「きのうヤ〇ダ電気のスマホコーナーで新型のiPhoneを見てさ~そのスマホが欲しいわ~」という場合は、「ヤ〇ダ電気で見た新型のiPhone」という限定したスマホですよね。それならI want the smartphone. となりますね。
山田君!座布団もってきて!
それでは、笑点で、山田君、座布団もってきて!という場合。
Get a zabuton, Yamada! でしょうか、 Get the zabuton, Yamada!でしょうか???
座布団がどんな状態か、想像できますか?? もし、get a zabuton だったら、たくさん座布団があるなかで、(なんでもいいから)一枚座布団もってきて~ですよね。では、get the zabuton の場合は??「その一枚」と決まる場合ですので、「残り一枚の座布団」ということになります。もしくは、たくさんある場合は、たくさんある座布団の中で、「その一枚」というように決まっている場合ですね。
笑点だったらget a zabuton!のほうが良さそうですね。
ちょっと応用:受験生を悩ます「the otherと another、the others 」問題
aとtheの違いが何となくつかめたところで、another、 the other、 others の違いを考えてみましょう。
英検やTOEICでたまに見ますよね。「ほかの」という意味のother ですが、the other, anotherも「ほかの」なので、使い分けに混乱してしまうんです!
けど、aとtheの違いに気づいたあなたはもう大丈夫です。下の一覧を見てください。
一番上のthe otherから見ていきましょう。
〇one以外にもう一つの●がありますね。残り1つなので、一つに決まります。こういう時はthe でしたよね。なので、the がついて the otherとなります。
2番目ですが、1つ〇があって、残りたくさんある中で何でもいいから1つ選ぶ場合。どれでもいい1つなので a でしたよね。other のまえにan (a)をつけて、another にします。anotherは an + other と考えてくださいね。 *aの後が「あいうえお」の発音だと、anになります。例:an apple
それでは3番目、1つ〇があって、残りいくつかあります。「残り全部」という場合は、特定されていますね。最初のthe otherと同じです。今回は複数形なので、the others とします。
最後は、残りたくさんあるうちの、どれでもいい、いくつかを選ぶ場合。otherを複数形にするだけです。
いかがでしょうか。a と the の違いがわかると、クリアになるのではないでしょうか??
今回は a the の違いについてでした。今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。