形容詞編 その3 後置修飾② 分詞

今回は後置修飾の2回目です。前回までの記事…形容詞編その1:分詞・動名詞 形容詞編その2:不定詞(後置修飾1回目)

形容詞って??という方は形容詞の全体像をご覧ください。そもそも、修飾って何??という方は「修飾とは」のページをご覧ください。

今回は「分詞」です。難しそうな名前ですが、考え方は前回の不定詞と同じなので、簡単です。

現在分詞と過去分詞について

前置修飾とは…のところで「分詞」について説明しました。ちょこっと復習すると、動詞が~ingのついた現在分詞、 edがついた過去分詞(edじゃない場合もあります)の形になって、形容詞のはたらき(名詞にくっつく)ということでした。

ちなみに…

現在分詞(ing)は、活動、動作が行われている真っ最中という「躍動感

過去分詞(ed)は「~された」という「受け身

でしたね。前回は名詞の前について「名詞を限定」しましたが、今回は不定詞の形容詞用法と同じで、名詞の後ろに置かれて「説明」します。

前に置くか、後ろに置くか 前置修飾と後置修飾の違い

名詞の前について限定の場合:burning house (燃えている家)→家は今燃えているので現在分詞 stolen money (盗まれたお金)→お金は盗まれた(受け身)ので過去分詞

名詞の後ろについて説明の場合:the girl painting picture (絵を描いている女の子)→the girl は絵を描いているので現在分詞 the picture painted by a girl (女の子によって書かれた絵)→the picture(絵)は女の子によって描かれている(受け身)なので過去分詞

ちょっと乱暴ですが、~ing(現在分詞)やed(過去分詞)が1文字だったら前、2文字以上だったら後ろ、と思えても大丈夫かと思います。

名詞の後ろから説明パターンは、後ろにただ名詞に並んで置かれて、「躍動感」「受け身」のイメージが張り付いているイメージです。

例文を見てみましょう。

現在分詞が名詞の後ろに置かれる場合(現在分詞の後置修飾)

The largest animal living on land is the elephant. 地上に住んでいる最も大きな動物は、象です。

この文の主語の名詞はThe largest animal (最も大きな動物)です。その後ろに living on the land (地上に住んでいる)が置かれています。活き活きと大地を歩く象さんのイメージが持てるでしょうか。その躍動感がlivingのingのミソです。

後ろに置かれている、というのは、例えば日本語でいえば 「山田太郎(福島市出身)は○○高校の生徒です」のように山田太郎=福島市出身となりますね、これと同じように、the largest animal = living on the land というイメージです。

また、living on land は形容詞的にthe largest animal にくっついているとも考えることができるので、【The largest animal living on land】大きな名詞の塊になるのが重要です。そこまでが名詞の塊(主語)と見抜ければ、is が動詞だと瞬時に判断できますね。

形容詞が名詞について、大きな名詞の塊ができていると理解するのが重要です。

過去分詞が名詞の後ろに置かれる場合(過去分詞の後置修飾)

This is a food made from cacao beans. これはカカオ豆から作られた食べ物です。

これは過去分詞のパターンです。これもa food = made from cacao beans というように、a food の後ろに並んで置かれています。a food は作っている(ing)のではなく、作られている(受け身)ですね、よって過去分詞の形にします。

現在分詞と同じように、【a food made from cacao beans 】で大きな名詞の塊になっています。

先ほどは主語の位置でしたが、今回は【a food made from cacao beans 】が補語になっています。補語は、主語=補語の形で、補語になるのは名詞か形容詞でしたね。今回は大きな名詞が補語になっています。

後置修飾は名詞の後ろに置かれて、とにかく名詞を大きく(長く)します。そのため、どこが主語、目的語、補語なのかが見えにくくなります。逆に言うと、後置修飾をマスターすると、文の構造が良く見えるようになるので、例文を暗唱できるようにして自分のものにしましょう。

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます。




  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

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