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英作文が長く書けない人へ。「疑似分裂文」で英文を自然に長く、強くする方法

英検やGTECの作文で、こんな悩みはありませんか?

「言いたいことは書いたのに、語数が足りない・・」

語数を増やそうとして、同じ内容を繰り返したり、very をたくさんつけたりしていないでしょうか。それでは文は長くなっても、評価は上がりません。

今回紹介するのは、疑似分裂文という文の形です。名前は難しそうですが、中学英語の what だけで作れます。しかも、文が長くなるだけでなく「一番言いたいこと」が強調されるので、作文の説得力まで上がる便利な形です。

疑似分裂文とは何か

疑似分裂文とは、What + 主語 + 動詞 + is + 強調したい内容の形の文のことです。英語では wh-cleft(ウェイ・クレフト)とも呼ばれます。

ふつうの文を「前置き」と「一番言いたいこと」の2つに分けて、言いたいことを文の最後に持ってくるのが特徴です。

  • I need more time.(もっと時間が必要だ)
  • What I need is more time.(私に必要なのは、もっと時間だ)

1文目は4語、2文目は6語です。意味はほぼ同じですが、2文目は「必要なのは何かというと・・時間だ」と、相手に期待させてから答えを言う形になっています。

日本語の「私が〜なのは、…だ」「〜なのは、…ということだ」にあたる形だと考えると、イメージしやすいと思います。

疑似分裂文を使うと何がいいのか

ポイント

語数が増えるだけでなく、「一番言いたいこと」が際立つ

疑似分裂文には、作文で役立つ3つの効果があります。1つ目は、ふつうの文より自然に語数が増えること。2つ目は、文の最後に置いた内容が強調されること。3つ目は、文の形に変化が出て、単調な作文から抜け出せることです。

効果説明
語数が増えるWhat I ~ is の分だけ、意味を変えずに3〜5語ほど長くなる
強調できる英語は文末に新しい情報・重要な情報を置く言語なので、言いたいことが目立つ
文に変化が出るI think ~ や I like ~ ばかりの単調な作文に、リズムの違う文を混ぜられる

作文・会話のワンポイント

英語には「大事な情報は文の最後に置く」という性質(文末焦点)があります。疑似分裂文は、この性質を利用して自分で強調の位置をコントロールできる形なんです。

分裂文(It is ~ that)との違い

疑似分裂文とよく似た形に、分裂文(強調構文)があります。It is ~ that ... の形で、強調したいものを It is と that の間にはさみます。

形例文強調の位置
分裂文(強調構文)It is health that is the most important.(一番大切なのは健康だ)文の前半(It is の直後)
疑似分裂文What is the most important is health.(一番大切なのは健康だ)文の最後

どちらも強調の形ですが、分裂文は「他のものではなく、これだ」と対比を示すときによく使います。疑似分裂文は「何かというと・・これだ」と話の流れを作るのが得意です。作文では、話を展開しやすい疑似分裂文のほうが使いやすい場面が多いです。

作文で使える疑似分裂文の型

ここからは、そのまま作文に使える型を紹介します。まずは自分の言いたいことに近い型を1つか2つ選んで使ってみてください。

主張を述べる型

意見を述べる作文の冒頭や結論で使える型です。

型意味例文
What I want to say is that ~私が言いたいのは〜ということだWhat I want to say is that we should protect the environment.(私が言いたいのは、環境を守るべきだということだ)
What I believe is that ~私が信じているのは〜ということだWhat I believe is that everyone can learn English.(誰でも英語を身につけられると私は信じている)
What I'd like to point out is that ~私が指摘したいのは〜ということだWhat I'd like to point out is that online learning has some problems.(私が指摘したいのは、オンライン学習にはいくつか問題があるということだ)
What we should do is (to) ~私たちがすべきことは〜だWhat we should do is (to) reduce plastic waste.(私たちがすべきことは、プラスチックごみを減らすことだ)

重要性・必要性を述べる型

理由や解決策を書くときに使える型です。

型意味例文
What is important is ~大切なのは〜だWhat is important is to keep studying every day.(大切なのは、毎日勉強を続けることだ)
What we need is ~私たちに必要なのは〜だWhat we need is more communication.(私たちに必要なのは、もっと多くのコミュニケーションだ)
What matters most is ~最も重要なのは〜だWhat matters most is your health.(何より大切なのはあなたの健康だ)
What makes ~ different is ~〜を違うものにしているのは…だWhat makes this school different is its small classes.(この学校が他と違うのは、少人数クラスであることだ)

経験・感想を述べる型

自分の体験を書く作文や、スピーキングで使える型です。

型意味例文
What surprised me was ~私が驚いたのは〜だWhat surprised me was the kindness of the local people.(私が驚いたのは、地元の人たちの親切さだ)
What I like about ~ is ~〜について私が好きなのは…だWhat I like about my town is its beautiful nature.(私の町で好きなのは、美しい自然だ)
What I learned from ~ is that ~〜から学んだのは…ということだWhat I learned from the trip is that communication is important.(その旅で学んだのは、コミュニケーションが大切だということだ)
What impressed me most was ~最も印象に残ったのは〜だWhat impressed me most was the view from the mountain.(最も印象に残ったのは、山からの眺めだ)

疑似分裂文の仲間(the thing / all / the reason)

what の代わりに名詞を使った形も、同じように使えます。what より少し硬い印象になるので、作文で変化をつけたいときに便利です。

型意味例文
The thing (that) I want to say is that ~私が言いたいことは〜だThe thing I want to say is that time is precious.(言いたいのは、時間は貴重だということだ)
All you have to do is (to) ~〜しさえすればよいAll you have to do is (to) practice every day.(毎日練習しさえすればいい)
The reason (why) ~ is that ~〜の理由は…ということだThe reason I study English is that I want to work abroad.(私が英語を勉強する理由は、海外で働きたいからだ)
The problem is that ~問題は〜ということだThe problem is that we don't have enough time.(問題は、時間が足りないことだ)
The point is that ~要するに〜ということだThe point is that we must act now.(要するに、今行動しなければならないということだ)

ふつうの文を疑似分裂文に書き換える手順

ポイント

「一番言いたい部分」を決めて、残りを What ~ にまとめる

書き換えは次の3ステップでできます。慣れれば、ふつうの文を書いたあとに「ここは疑似分裂文にしよう」とすぐ変えられるようになります。

  1. ふつうの文を書く(I need more time.)
  2. 一番言いたい部分を決める(more time)
  3. 残りを What + 主語 + 動詞 にまとめ、is のあとに言いたい部分を置く(What I need is more time.)

書き換えの例を見てみましょう。

ふつうの文疑似分裂文語数
I want to study abroad.(5語)What I want to do in the future is (to) study abroad.5語 → 11〜12語
Health is the most important.(5語)What is the most important in our lives is health.5語 → 10語
I was surprised by his kindness.(6語)What surprised me most was his kindness.6語 → 7語
We need more parks in this city.(7語)What this city needs is more parks for children.7語 → 9語
I learned the importance of teamwork.(6語)What I learned from the club activity is the importance of teamwork.6語 → 12語

語数が増えているのは、What の部分に in the future や in our lives、from the club activity のような情報を足しやすいからです。ここが疑似分裂文で語数が自然に増える一番の理由です。

疑似分裂文でよくあるミス

動詞の形(What の後ろの動詞と is)

ポイント

What 節は単数扱いなので、動詞はふつう is / was

What + 主語 + 動詞 のかたまりは「〜すること・もの」という1つの名詞の役割をするので、ふつうは単数として扱います。時制は文の内容に合わせて、過去の話なら was にします。

間違いやすい例

✕ What I want to say are that we should study more.

○ What I want to say is that we should study more.

✕ What surprised me is his kindness.(昨日の話の場合)

○ What surprised me was his kindness.

is のあとの形をそろえる

ポイント

is のあとには、名詞・to不定詞・that節のどれかを置く

is のあとに動詞の過去形などをそのまま置くと、文が成り立ちません。「〜すること」なら to do(または原形)、「〜ということ」なら that節を使います。

What ~ is のあと例文
名詞What I need is a new computer.
to不定詞(または原形)What I want to do is (to) travel abroad.
that節What I want to say is that English is useful.
動名詞What I enjoy most is reading books.

間違いやすい例

✕ What I did yesterday was studied English.

○ What I did yesterday was (to) study English.

✕ What I want to say is English is useful.(話し言葉ではあるが、作文では that を入れる)

○ What I want to say is that English is useful.

The reason is because ~ にしない

ポイント

The reason ~ is のあとは because ではなく that

The reason(理由)と because(なぜなら)は意味が重なるので、The reason is because ~ は作文では避けましょう。is のあとは that節にします。

間違いやすい例

✕ The reason I like summer is because I can swim in the sea.

○ The reason I like summer is that I can swim in the sea.

使いすぎない

ポイント

1つの作文で1〜2回までにする

疑似分裂文は便利ですが、何度も使うとくどくなり、「同じ表現の繰り返し」として評価が下がることもあります。主張(導入)と結論など、本当に強調したい場所に絞って使いましょう。また、What I want to say is that ~ は便利なぶん、使いすぎると回りくどく聞こえます。What is important is ~ や What I learned is ~ など、内容に合った型を選ぶのがコツです。

英検の作文での使い方

英検の意見論述では、「導入(主張)→ 理由2つ → 結論」の型がよく使われます。疑似分裂文は、導入と結論、または理由を締めくくる文に入れると効果的です。

トピック例:Should students use smartphones in class?(生徒は授業中にスマートフォンを使うべきか)

パートふつうの文疑似分裂文を使った文
導入I think students should use smartphones in class.What I believe is that students should be allowed to use smartphones in class.
理由1Smartphones help students find information quickly.What makes smartphones useful is that students can find information quickly.
結論Smartphones are useful tools for learning.What is important is to use smartphones as tools for learning, not for playing games.

ふつうの文で書いた3文は合計20語、疑似分裂文で書いた3文は合計40語です。ちょうど2倍になりました。内容をほとんど変えずに、文に厚みが出ているのがわかると思います。

応用:「The biggest change ~ will be that ~」でさらに長くする

疑似分裂文の考え方をもう一歩進めると、1文で20語、30語と書けるようになります。ポイントは、What の代わりに「the + 最上級 + 名詞」を主語にして、そこに情報を足していくことです。

質問例:How do you think schools will change in the next 20 years?(今から20年後、学校の授業はどう変わっていると思いますか?)

この質問に、ふつうに答えるとこうなります。

  • Students will study with AI.(5語)

内容は合っていますが、これでは1文で終わってしまいます。これを、疑似分裂文の形で少しずつ伸ばしていきましょう。

ステップ英文語数
① ふつうの文Students will study with AI.5語
② 疑似分裂文にするWhat will change is that students will study with AI.10語
③ 主語を「the + 最上級 + 名詞」にするThe biggest change will be that students will study with AI.11語
④ 主語に「どこで」を足すThe biggest change that will happen in schools will be that students will study with AI.16語
⑤ 主語に「いつ」を足すThe biggest change that will happen in schools in the next 20 years will be that students will study with AI.21語
⑥ that節の中を具体的にするThe biggest change that will happen in schools in the next 20 years will be that each student will study with a personal AI tutor that understands their strengths and weaknesses.31語

5語だった文が、最終的に31語になりました。しかも、ただ長くなっただけではありません。「20年後の学校で一番大きな変化は何か」という質問に、正面から、具体的に答える文になっています。

ポイント

情報を足せる場所は3つある

長くするときは、適当に言葉を足すのではなく、決まった場所に情報を足していきます。1つ目は主語の名詞を最上級(the biggest、the most important など)で強めること。2つ目は、that節(関係代名詞)で主語に「どこで・いつ」を足すこと。3つ目は、is / will be のあとの that節の中身を、with ~ や関係代名詞で具体的にすることです。

足す場所足し方例
① 主語の名詞最上級で強めるthe biggest change / the most important skill
② 主語の後ろ関係代名詞で「どこで・いつ」を足すthat will happen in schools in the next 20 years
③ that節の中with ~、関係代名詞、such as ~ で具体化するwith a personal AI tutor that understands their strengths and weaknesses

別の質問でもやってみる

質問例:What do you think is the most important skill for young people in the future?(これからの若者にとって、最も大切な能力は何だと思いますか?)

  • ふつうの文:Communication skills are important.(4語)
  • 応用した文:The most important skill that young people will need in the future will be the ability to communicate with people from different cultures, both face to face and online.(29語)

ここでも、①主語を最上級で強め(the most important skill)、②主語に「誰が・いつ」を足し(that young people will need in the future)、③ is / will be のあとを具体的にしている(the ability to communicate with people from different cultures, both face to face and online)のがわかります。

そのまま使える「主語」の型

型意味使える場面
The biggest change that will occur in ~ in the next ~ years will be that ~今後〜年で〜に起こる最大の変化は…だろう未来を予想する質問
The most important thing that ~ can do is (to) ~〜ができる最も大切なことは…だ解決策を述べる質問
The main reason why ~ is that ~〜の主な理由は…ということだ理由を述べる質問
The greatest benefit that ~ will bring is that ~〜がもたらす最大の利点は…ということだメリットを述べる質問
The biggest problem that ~ face today is that ~〜が今日直面している最大の問題は…ということだ社会問題についての質問

作文・会話のワンポイント

長くしすぎると、かえって読みにくくなります。1文はおおむね30語以内を目安にして、それ以上になりそうなら2文に分けましょう。たとえば⑥の文のあとに、For example, the AI tutor will give students questions that match their level. のように具体例を続けると、さらに説得力のある段落になります。

書き換え練習

最後に、書き換え練習をしてみましょう。太字の部分を強調して、疑似分裂文に書き換えてください。

  1. I need a long vacation.
  2. The beautiful sunset impressed me.
  3. We should save energy.
  4. I like the friendly atmosphere of my school.
  5. I learned that failure is not the end.
番号解答例
1What I need is a long vacation.
2What impressed me was the beautiful sunset.
3What we should do is (to) save energy.
4What I like about my school is its friendly atmosphere.
5What I learned is that failure is not the end.

まとめ

  • 疑似分裂文は What + 主語 + 動詞 + is + 言いたいこと の形
  • 文が自然に長くなり、文の最後に置いた内容が強調される
  • What I want to say is that ~、What is important is ~、What surprised me was ~ などの型をそのまま使える
  • What 節は単数扱い、is のあとは名詞・to不定詞・that節
  • The reason is that ~(because ではない)
  • The biggest change that ~ will be that ~ のように、主語に情報を足すと1文で20〜30語書ける
  • 1つの作文で1〜2回までにして、本当に強調したいところで使う

語数を稼ぐために同じ内容を繰り返すより、疑似分裂文で「言いたいこと」を際立たせるほうが、文はずっと読みやすく、説得力のあるものになります。次の作文で、ぜひ1回使ってみてください。

  • この記事を書いた人

ほんだくん

保有資格: TOEIC920点、英検1級 暗記に頼る文法ではなく、論理的に理解できる英文法を書いています。 長文読解が楽になるための文法、たんなるテクニックではなく、自信を持ってTOEICの文法セクションが解けるための文法知識を提供できれば幸いです。 その他、TOEIC900点越え、英検1級まで取得したノウハウを書いていきます。

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