今回は後置修飾の2回目です。前回までの記事…形容詞編その1:分詞・動名詞 形容詞編その2:不定詞(後置修飾1回目)
形容詞って??という方は形容詞の全体像をご覧ください。そもそも、修飾って何??という方は「修飾とは」のページをご覧ください。
今回は「分詞」です。難しそうな名前ですが、考え方は前回の不定詞と同じなので、簡単です。
現在分詞と過去分詞について
前置修飾とは…のところで「分詞」について説明しました。ちょこっと復習すると、動詞が~ingのついた現在分詞、 edがついた過去分詞(edじゃない場合もあります)の形になって、形容詞のはたらき(名詞にくっつく)ということでした。
ちなみに…
現在分詞(ing)は、活動、動作が行われている真っ最中という「躍動感」
過去分詞(ed)は「~された」という「受け身」
でしたね。前回は名詞の前について「名詞を限定」しましたが、今回は不定詞の形容詞用法と同じで、名詞の後ろに置かれて「説明」します。
前に置くか、後ろに置くか 前置修飾と後置修飾の違い
名詞の前について限定の場合:burning house (燃えている家)→家は今燃えているので現在分詞 stolen money (盗まれたお金)→お金は盗まれた(受け身)ので過去分詞
名詞の後ろについて説明の場合:the girl painting picture (絵を描いている女の子)→the girl は絵を描いているので現在分詞 the picture painted by a girl (女の子によって書かれた絵)→the picture(絵)は女の子によって描かれている(受け身)なので過去分詞
ちょっと乱暴ですが、~ing(現在分詞)やed(過去分詞)が1文字だったら前、2文字以上だったら後ろ、と思えても大丈夫かと思います。
名詞の後ろから説明パターンは、後ろにただ名詞に並んで置かれて、「躍動感」「受け身」のイメージが張り付いているイメージです。
例文を見てみましょう。
現在分詞が名詞の後ろに置かれる場合(現在分詞の後置修飾)
The largest animal living on land is the elephant. 地上に住んでいる最も大きな動物は、象です。
この文の主語の名詞はThe largest animal (最も大きな動物)です。その後ろに living on the land (地上に住んでいる)が置かれています。活き活きと大地を歩く象さんのイメージが持てるでしょうか。その躍動感がlivingのingのミソです。
後ろに置かれている、というのは、例えば日本語でいえば 「山田太郎(福島市出身)は○○高校の生徒です」のように山田太郎=福島市出身となりますね、これと同じように、the largest animal = living on the land というイメージです。
また、living on land は形容詞的にthe largest animal にくっついているとも考えることができるので、【The largest animal living on land】で大きな名詞の塊になるのが重要です。そこまでが名詞の塊(主語)と見抜ければ、is が動詞だと瞬時に判断できますね。
形容詞が名詞について、大きな名詞の塊ができていると理解するのが重要です。
過去分詞が名詞の後ろに置かれる場合(過去分詞の後置修飾)
This is a food made from cacao beans. これはカカオ豆から作られた食べ物です。
これは過去分詞のパターンです。これもa food = made from cacao beans というように、a food の後ろに並んで置かれています。a food は作っている(ing)のではなく、作られている(受け身)ですね、よって過去分詞の形にします。
現在分詞と同じように、【a food made from cacao beans 】で大きな名詞の塊になっています。
先ほどは主語の位置でしたが、今回は【a food made from cacao beans 】が補語になっています。補語は、主語=補語の形で、補語になるのは名詞か形容詞でしたね。今回は大きな名詞が補語になっています。
後置修飾は名詞の後ろに置かれて、とにかく名詞を大きく(長く)します。そのため、どこが主語、目的語、補語なのかが見えにくくなります。逆に言うと、後置修飾をマスターすると、文の構造が良く見えるようになるので、例文を暗唱できるようにして自分のものにしましょう。
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございます。