「使役動詞」は、一見簡単なようですが、難しく感じることも多い文法です。
中学生なら、have+目的語+動詞の原形 とだけ覚えておけばよかったので、簡単でした。
I will have him call you back. 折り返し、彼に電話させます。(あなたに、彼に電話させます)
このような文章ですね。
原形だけではない「have の使役」の使い方
けれど、高校生以上になると、使役でも色々なパターンが出てきます。例えば・・
① I can't have him (目的語)talking(補語) like that. あんな言い方は許せない
② I had my wallet(目的語) stolen(補語). 私は財布を盗まれた
③ We have a room(目的語) clean(補語). 私たちは部屋を綺麗にしています。
中学の時、きっちりHaveの使役は、「have+目的語+動詞の原形」と覚えていた人にとっては、混乱しますよね。①のように、~ingの現在分詞になることもあれば、②の過去分詞、③の形容詞になるパターンもあるのですから・・・
いい加減にしてほしいと思うかもしれませんが、この例だと目的語の部分・・つまり、①はhim (彼)が、②はwallet 財布 が、③だと、部屋が・・どういう状態か?で判断すれば大丈夫です。
①だったら、him (目的語)=「話している最中」なので、talkingにします。
②は、my wallet (目的語)=「盗まれた」・・受け身ですね、なので、stolenという過去分詞の形にします。
③は、部屋(目的語)=Clean (キレイな状態=形容詞)なので、形容詞にします。
*目的語と補語の関係が進行形だったら~ing、受身の関係だったら過去分詞にするというわけです。
そこで、本題ですが、②の過去分詞のパターンです。Letの時は注意が必要です。
Let + 目的語 + 過去分詞 は正しいか?
さて、
Let your voice ( ). あなたの声を届かせよう。 という英文があるとして、( )に入る語は、heard だと思いますよね。
先ほどのHaveの用法で言えば、voice が目的語、( )は補語になります。voice は、「聞かれる」という受身の意味になるはずですから、過去分詞のheard を入れるのが正しいはずです。
しかし、let の場合は、be heard にしなければいけません。
なので、( )の中は、be heard ということになります。
それをすぐにやりなさい!という時も、Let it be done at once! と、なりますよね。
Let の時は、目的語が受身の時、be が必要、というのは、結構忘れがちですよね。