こんにちは。福島市の英語塾 ウザワシステム本田塾です。
小学校から英語が始まり、学校でも英語教育がされるようになりました。
受験英語の中学はともかく、小学生英語になると、「小学校の先生は、英語が専門ではないから、英語を教える資格はない!!」という厳しい意見が多いですね。皆様、どうお考えですか?
息子の授業参観に行ったとき、たまたま英語の授業でした。小学校の英語の授業はどんな感じなのだろう、と見ていましたが、その日はアルファベットの練習や、簡単な会話、自己紹介などの活動をしていました。
先生の発音は?というと、確かにネイティブの英語とは言えない、日本語英語でした。だから悪い、と言いたいわけではなく、生徒たちを見ていると、割と自由に話していて、何より、楽しそうでした。私は学校の授業にどうこう言える立場ではありませんが、楽しそうに英語を使っている生徒たちを見て、親としては安心した気持ちになりました。
話を発音に戻すと、「あなたは人のことを言えるのですか?」と言われれば・・・私も生粋のネイティブ福島人ですので、完璧なネイティブとは言えず、私もまだ学びの途中です。
もくじ
では、先生の日本人発音はダメなのか
授業参観に行って、「なんだ、あんな発音で英語を教えるなんて!」と怒ったり、心配する人もいるかもしれません。
けど、第2言語習得論をちょっと知ると、別にそんなに心配しなくてもいいという事がわかります。
2011年の研究によると、子供は、モデルとするネイティブの発音と、真似すべきではない発音を、自然に区別できているそうです。
例えば、香港ではイギリス英語をモデルとしてますが、フィリピンなまりの英語を話すメイドを雇うため、フィリピンなまりの英語になったらどうしよう・・と心配する方が多いそうです。
しかし、実際、子供はフィリピン英語とイギリス英語、両方の音を聞き分けることができて、話すときもフィリピン英語を話すことは無かったそうです。
この研究結果によれば、日本語なまりの先生から教わっても、さほど心配はいらない、ということになります。
小学校での英語は、「英語」を教えるという一面だけでなく、外国語に対する興味、国際社会への興味を育てる意義もあると私は思います。英語力というより、人柄の方が大切なんじゃないかと、個人的には思います。
ただ、1つ注意点があります。この研究は、「ネイティブ、またはそれに近い発音を聞く機会が十分あると保証される場合」との条件があります。なので、もちろん、日本語英語だけ聞いていたら日本語英語しか習得できないのは、言うまでもありませんね。
学校で言えば、ALTの先生の英語を聞く機会があるので、子供はモデルとする英語と、そうでない英語を区別しているといえます。
それ以外にお勧めするのは、家でCDをかけ流す習慣を作ることです。
ウザワシステムは英語のかけ流しを最も大切にしていますが、理由はたくさんあります。モデルとなるネイティブ発音を聞く時間を担保する、というのも理由の一つになります。
第2言語としての英語
今の時代、ネイティブの英語だけが英語でもありません。今は英語を母国語とする英語話者よりも、第2言語として英語を話す人の方が多いです。
今の小中学生が大人になった時、アジアの人と英語で話す機会のほうが、多い可能性もあります。インド人の英語、シンガポール人の英語、たくさんの英語があります。日本人だからと言って、発音を気にして話せない・・のではなく、臆せず自分の発音で話すメンタルが必要かと思います。
ただ、たくさんの英語がある、とは言え、ニュースなどはイギリス英語、アメリカ英語ですので、英語を教える側としては、ネイティブの英語を目指すのはもちろんです。
意外に大切な「リズム」
そもそも、「発音」が良ければ伝わるか?という研究もあります。
面白いのは、「発音」よりも、句の切り方、強弱のパターン、といった、英語のメロディーがしっかり再現できているか?という方が重要だという研究結果です。
英語のリズム、英語のメロディーは発音より大切と言えます。そのメロディーを覚えるのも、結局、CDのかけ流しでのインプットです。
この話をすると思いだすのが、昔サッカーの日本代表だった中田英寿さんの英語です。使っている英語は簡単な表現ですが、リズムやイントネーションがとても上手だな~と思った記憶があります。だから、とても英語らしく聞こえます。気になる方はYouTubeでチェックしてみてください。
最近、サッカーをやっている小学生も「中田英寿」を知らない・・という事がわかり、ジェネレーションギャップを感じる今日この頃です。
日韓ワールドカップの時は、生まれてません!という小学生・・最近のような気がしてたのですが・・