こんにちは。福島市の学習塾、ウザワシステム本田塾です。
小中学生から色々な質問を受けますが、たまに「これは面白いな~」という質問があります。特に中学生からは、即答できない質問も…
先日中学1年生から次の質問が…「supper(サパー)とdinner(ディナー)とはどう違うのですか??」両方中学で習う単語だと思います。どっちも「夕食」と訳されることが多いので、違いは何??と疑問に思うのも頷けます。
私も「ん~何となくdinnerの方が重い食事な感じだよね…」くらいしか答えることができなかったわけですが、知らべてみると、ネイティブでも捉え方が違うようです。今回はwideopeneats.com というサイトを参考にしました。
もくじ
Dinnerの意味
さて、まずdinnerについて。意外なことに、Dinnerは「一日のどの時間に食べるか」というのは関係ないようです。むしろ、「一日の中でのメインの食事」「一番量が多い食事」を意味するのだとか。 もともと、ラテン語のdisjējūnāre(breaking a fast:断食をやめる)からきているそうです。breaking a fast は、英語のbreakfast(朝食)の語源ともなっています。夜ご飯を食べて、朝起きるまで、何時間も空きますね。その間の断食を絶つからbreakfast。面白いですね。
と、いうわけで、Dinnerはもともと、昼ご飯でも、夜ご飯でも、「その日のメインの食事」というように昔は使われていたようです。
supper の意味
一方で、supperは古いフランス語、souperから来ています。これは英語で「夕食」を意味します。つまり、dinnerと違って、supperは明確に「夕飯」というように時間がハッキリ決まっています。そして、主にスープのような軽食を意味します。ドイツ語で「スープ」を意味するのsuppeとの関連もあるそうです。
dinnerでなくsupperを使うのは、「ある職業」の人たちだった…
それでは、「夕食」と言いたいとき、supperとdinner、どっちの方を使えばいいの??という話ですが、結論から言うとdinnerの方がよく使われます。
supperというのは、実は「農業に従事する方」がよく使う言葉だとか。
19世紀では、dinnerは昼食として使われることが多かったそうです。何故なら、夜に燃料切れにならないように、昼にガッツリ食べて、午後からの重労働のエネルギーにしていたんですね。そのため、一日の中のメインの食事は「昼」になるので、dinnerは昼食だったわけです。そして、夜は軽めのsupper、というのが基本だったんです。
ところが、時代が変わり、だんだんとアメリカの家族も農業から離れるようになります。子供は学校に通い、両親は会社に通うようになると、一般の家庭が食事を囲むのは「夕飯の時」だけになります。その結果、一日のメインの食事は夜に変わりました。よって、dinnerが夕食になったわけです。
wideopeneats.com は面白いことに、現在supperが使われる地域をグーグルトレンドで調べています。結果、Wisconsin, South Dakota, North Dakota, Minnesota, Iowaのような農業が盛んな州でよく使われているのがわかります。
このような経緯があるので、一日のメインの食事は「夕食」というのが常識となっているアメリカの若者の間では、supperはあまり使われていないそうです。
夜はsupperの方がいいのかも…
中学生の英語なんて、レベルが低い…と言ってしまえばそれまでですね。深めれば色々な発見があるものです。
私のような塾講師はどうしても夕飯を食べる時間が少なくなります。必然的に夜はsupper、昼はdinnerになるかもしれません。夜遅くにdinnerをとっていては、以前の私のようにあっという間にメタボになりそう・・・受験生に「自分を律して受験勉強しましょう」と言える説得力を持つために、私も自分を律しようと思う次第です…