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ひとり英語研究所

as ~ as me や than me は正しい文法なのか?

英語の「比較級」というと、中学までは結構簡単な文法だと思うと思います。

とりあえず、er や est をつけて、比較級、最上級、とやればなんとかなるからです。

しかし・・・高校になると、比較⇔最上級⇔原級比較 の書き換え、「クジラ構文」のような構文が増えて、イヤになる人も多いかと思います。

クジラ構文などの覚え方は過去に書いているので、ご参照ください。→比較級カテゴリー

しかも・・・比較級では、例えば

He is taller than I am. が基本ですが、He is taller than I. He is taller than me. も可。などと言われ、高校生を混乱させます。

今回は、as やthanの後にme などの目的格が来るパターンについてシェアさせて頂きます。

than me は正しいのか?

記憶は定かではないですが、私が中学生だった20年以上前、He is taller than me. とテストで書いたら、恐らく間違いになっていたと思います。

正しくは、He is taller than I (am). にしなさい、と言われていたと思います。

けれど、、、現代では、圧倒的にmeが使われます。ネットで調べても、me が 会話では使われるとあります。

大西先生の「一億人の英文法」によると、than I にすると、’’古臭いなぁ、なんかこだわってんだろうな’’という印象だそうです。

マーク・ピーターセンさんの「実践ロイヤル英文法」によると、me にすると「くだけた言い方」だそうです。

いずれにせよ、「会話ではmeが基本」ということでしょう。

than me は文法的に正しいのか

than me としても、文法的に間違いという事はありません。なので、テストでmeと書いても、間違いではない・・と個人的には思います。

そもそも・・

than は、基本的に接続詞ですが、前置詞とされる場合もあるからです。

thanが接続詞の場合は、

He is taller than I (am). am は省略可

thanが前置詞の場合は

He is taller than me. 

と、なります。

as ~ as meは?

では、as  ~  as の文章ではどうでしょう?

結論から言うと、ふつ~に使われます

先ほどの「一億人の英文法」の一説を引用させて頂くと‘’21世紀の現代英語では、as ~ as の後ろの代名詞は、目的語が普通'' とあります。

つまり、He is as tall as me. という英語は、会話では普通に使われているという事です。

けれど・・

私は、テストでは as の後は I と書くことをお勧めします。高校の先生も、比較級ではme もOKと言っていたけど、as  as では言っていなかった、と高校生も言っていました。

なぜならas as の構文の後ろのas は、文法的には「接続詞」だからです。最初のas は、tallを修飾している「同じくらい」という意味の「副詞」です。

ですので、会話では使われるとはいえ、文法的には正しいとも言い切れないので、テストではHe is as tall as I.と書いた方が良いかと思います。

話は少しそれますが、基本的には英作文などでは、as の後はあまり省略しないことをお勧めします。

例えば

She loves you as much as me. という文章と、She loves you as much as I. という文章を見ると、意味が微妙に変わってしまう可能性があります。接続詞as の後に、「何が省略しているか?」を考えてみてください。すると、

  1. She loves you as much as (she loves) me. 
  2. She loves you as much as I (love you). 

1の時は、彼女は、私を愛している( she loves me) のと同じように、あなたの事を愛している

2は、彼女は、私があなたを愛している(I love you) のと同じように、あなたの事を愛している

微妙に違いますよね。

この時は、1の文章は省略する必要はなく、She loves you as much as she loves me. と書いても良いですし、2は、She loves you as much as I do. と書いた方が良いかと思います。

とはいえ、、、現代はas   as の後は目的格、というのは知っておいた方が良いですね。

最後に

今回紹介した「一億人の英文法」は、良く売れている英文法書だけあって、今回のような細かいネイティブの使い方が書いてあるので、とても面白いです。文法の「感覚」が書いてあって、今までこのような文法書は無かったので、ある意味画期的です、

ただ、個人的には、索引がない、ということもあって、メインの文法書として使うのは、ちょっと・・という気はします。

手元には、新マスター英文法などを置いておいて、読みものとして使うと、最高の参考書になると思います。



 

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