前回、乗り物の前につく前置詞、by について書きました。
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by my car は間違い!? by car と in my carの違いは?
中学英語のかなりハイレベルは問題集で見かけた問題。 ( )の中の前置詞は?? I go to work( )my car. 私は私の車で仕事に行きます。 この問題は、中学生の(多分高校生も)90 ...
冠詞、代名詞がつくと、by my car とは言えず、in my carにしなければならない、というお話でした。
今回は、もう少し進めて、乗り物のin / on の使い分けは??という話になります。
例えば、飛行機で・・という場合、
In a airplane なのか on a airplane なのか?? なやみますよね。
今回は、一発で見抜けるようになる考え方をご紹介します。
いろいろな説があるので、しっくりするものを選んでくださいね。
まずはじめに、on がつく乗り物、in がつく乗り物、それぞれ見ていきましょう。
On がつく乗り物一覧
電車 train
バス bus
地下鉄 subway/ underground/ tube
飛行機 plane
自転車 bike/ bicycle
オートバイ motorcycle
馬 horse
など
In がつく乗り物一覧
車 car
タクシー taxi
ヘリコプター helicopter
潜水艦 submarine など
ここから、どんな規則性を見つけられるでしょう。
とりあえず、自転車やオートバイ、馬などは、またいで上に乗る、という乗り物なので、onで納得しましょう。さすがにinは「空間の中」なので、違いますよね。
問題は他の乗り物です。電車も車も、なんとなく似てますよね。けど、前置詞が違う・・
【乗り物 in on 見分け方】 よくある説は・・
広い乗り物だったらon説
確かに、なるほどという感じはしますが、ヘリコプターも広いよなぁと思ったり。
乗り物の中で立つことができたらon説
これもよく聞きますが、電車や飛行機は立つことができるから、onという説です。
確かに納得ですが、ミニバンだったらどうするんだろう・・という疑問がわきます。ちなみに、ミニバンはinが普通っぽいです。ミニバンは背が低ければ立てますよね。
乗る人が「運転」とどれだけ距離があるか
さて、難しくなってきましたが、マーク・ピーターセン先生が「日本人の英語」の中で「なるほど!」という答えを提示されています。
どういう事言うと
「乗り物の運転」と、「乗る人」の意識の距離
だそうです。
つまり、airplane ship busなどの場合は、乗る人は乗客にすぎず、「貨物」のように「運ばれている」感が強い。
逆に、
car taxi private aircraft などに乗せてもらう場合は、自分と運転との意識が近い
ということだそうです。
なるほど。。確かに、電車や飛行機で「乗客」として乗るときと、タクシーや車の助手席に乗るとでは、ちょっと意識的に違いますね。
これを少し広げると、
ポイント
乗っている人が運転することができる → in
乗っている人が運転することができない→ on
とも言えるそうです。
飛行機を例にすると、パイロットさんのように、操縦する人であれば、
get in the airplane でもいいようです。
「貨物感」が大事だと思う
考えれば考えるほど難しくなる「in on」問題なのですが、私の中では、「貨物感」が何となく大事な気がしました。
もともと、グーグル先生に聞いたところ、飛行機はもともと「空とぶ船」とのこと。外国人の方は、某英語教えて系のサイトで、planes are viewed as flying ships.とも投稿していました。
だから、船も、飛行機も、乗っている状態をon board というのでしょうか。
船の「上」(ON)に積み込みしていくイメージです。
話はちょっとそれますが、on board で思い出すのは、FOBという貿易用語。これは、輸入者が運賃と保険をどこまで負担するか?という決め事で使うのですが、Free On Boardの略です。
つまり、荷物を船に積み込みした(on board)したら輸入者の責任です。という意味です。
なんとなくですが、on boardは「荷物の積み込み」という意味合いが強く感じます。
なので、飛行機、船のon board は、乗客も「積み込む」というニュアンスを感じてしまいます。
だったら、マーク・ピーターセンさんの言うように、「運転との意識」が遠くて、「貨物のように運ばれている」というのは、なんとなく納得。
電車はどうなの?
それでは、電車は?というと、電車はもともと「荷物を運ぶもの」としてできたものですよね。
貨物列車のように、壁や天井がなくて、板の上に丸太とかを並べて運ぶのをイメージできます。
そもそも、train の語源自体、引っ張る、とか、引きずる、という意味です。そっから派生してトレーニングtrainingという言葉も生まれています。(誰かがグイグイ引っ張るのがトレーニングですよね)
なので、もともとの電車は貨物列車で、板(bord)の上に丸太などを載せて運んでいたわけです。
だとしたら、on train も納得です。
そこから人を乗せる電車になっていって、壁や窓、天井がある電車になっていったんですね。
それなら、in のほうが良くない?と思ったのか、イギリス英語ではin the train が使われています。
そうなると、マーク・ピーターセンさんの説はどうなるのか・・・マークさんは多分アメリカ人なので、気にしないことにしましょう。
まとめ
と、いうわけで、ダラダラ書いてしまいましたが、
on
「運転」との意識が遠く、「貨物」のように運ばれている感があるとき。運転ができない時。どちらかというと、「公的」な乗り物
あふれ出るヨソヨソしさ、アウェイ感 ちょん、と乗せられちゃってる
in
In 「運転」との意識が近い。実際に運転できる。どちらかというと、「私的」な乗り物
「プライベート感」満載、 この乗り物はオレが動かしてやるぜ感
という感じでしょうか。
ここまで読んでいただいた方には申し訳ないのですが・・・
ごちゃごちゃ考えて、疲れてしまったので、
ネイティブが言うように、覚えて言っとけばいいのでは?
という思いが脳裏に焼き付いて離れません・・・
今回紹介したマーク・ピーターセンさんの「日本人の英語」off などの他の前置詞や、冠詞、などなど、目からウロコ情報が満載で、すべての英語好きに読んでほしい本です。