テレフォンショッキング

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telephoneの誤訳

最近、telephoneと言う単語を、「スマホ」と訳す生徒が多く、時代の流れを感じます。

しかも、「電話は第一次世界大戦頃から使われた」のような文脈でも、「スマホ」と書く生徒が多くいます。

生まれた時からスマホがある生徒たちにとっては、「電話」=「スマホ」なのでしょう・・

そもそも、表題の「テレフォンショッキング」・・笑っていいとも!で、タモリさんが次のゲストに電話をし、「明日来てくれるかな?」「いいともー!」の予定調和的な寸劇がテレビで流れていた頃に懐かしさを感じるのは、恐らく私と同年代なのかと思われます。

telephone に話を戻すと、確かにtelephoneと言う言葉を耳にすることは少なくなりました。

海外ドラマを見ていても、telephoneと言う言葉はあまり聞こえてこない気が・・むしろphoneの方が多い気がします。

中学生の生徒たちも、telephoneは、あまり聞いたことがない・・と言っていました。

こう言う時こそ、Google books Ngram viewer です。

Ngram viewerは、単語や文が、最大で1500年から現代までの資料や図書にどのように表れていたかをグラフで確認することができるサイトです。

そこで、telephone とphoneを調べてみたところ・・

なんと、telephoneは2000年に入ったあたりから急に使われなくなり、その代わりにphoneの伸びが半端ではありません。

これには中学生たちもびっくり。

telephoneは死語なのか

最近はテレワーク、とう言葉もよく使われるようになりました。

ご存知の方も多いと思いますが、「tele」は「遠方の」や、「電信の」を意味する接頭語です。例えば、televisionはテレビですが、vision は「視界」「像」なので、「遠く離れた像」を見るテレビですね。

telephoneの「phone」も、ギリシャ語で「音」「声」を意味します。teleがつくことで、「遠方の声」になります。

それでは、telephoneは死語なのか?とGoogleで少し調べましたが、もちろん普通に使われています。ただ、やはりphoneが主流のようです。

ネイティブの掲示板を見ると、teleを使うのが古い、なんて意見もあるようですが、「そもそもtelephoneのteleを取ってphoneにしても、だいたい同じ意味だし、じゃぁphoneでいいでしょ、という理由からteleは無くなったんだ」と言う意見もあって面白いと思いました。

確かに、televisionはvisionというとテレビの意味が伝わらないですが、telephoneはteleをとってphoneにしても、「電話」ってわかりますよね。このコメントは、なるほどと思いました。

生徒の誤訳から、いろいろな発見があるものですね。

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